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「女性国際戦犯法廷」,今から14年前の警鐘を顧(かえり)みる

「河野談話」が発表されたのが平成5年、その8年後に「女性国際戦犯法廷」が、首都のしかも皇居と靖国神社に隣接する九段会館で開かれた。慰安婦強制連行が世界に向かって発信された記念碑となる政治集会であった。開催の中心的人物で、最も精力的に活躍したのが元朝日新聞の編集員であった松井やより、彼女は「河野談話」を世界に定着させ、同時に「性奴隷」を天皇制の一構成部分であると喧伝した。彼女はおよそ8年を費やして、「女性国際戦犯法廷」を成功させた。 その時点で、日本国家と民族を貶める松井やよりの目的はほぼ達成したのであった。 今から14年前、東京大学教授の酒井信彦先生はこの恐るべき国際的陰謀に警鐘を乱打し、結果が招く惨憺たる行く末を予言した。『國民新聞』(平成13年2月25日)に掲載された【昭和天皇「戦犯」視の国際的謀略】と題した山田惠久主幹との対談インタビュー記事がそうである。この乱打された警鐘が一切無視されて今の現状を迎えている。 長文であるが、こうした記録に目を通しことは、遅きに失したとはいえ、慰安婦問題に取り組む上で必要欠くべからざることと考える。 なお、小見出しは主権回復を目指す会による。 性奴隷制度=天皇制を画策した国際的大陰謀 正式名称は「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」 『國民新聞/昭和天皇「戦犯」視の国際的謀略』より (平成13年2月25日) 「国際的大陰謀」の女性国際戦犯法廷が、白昼堂々と皇都・東京のど真ん中でひらかれた。畏くも昭和天皇を戦犯として有罪確定した内外の反日派の狙いについて、東京大学の酒井信彦教授に本紙・山田恵久主幹が聞いた。 【慰安婦強制連行と天皇を裁く模擬法廷】 山田: 新春早々ですので、穏やかな話題について対談を行いたかったのですが、最近、日本を貶めようとする国際的陰謀があからさまに表れてきましたので、それを検証してみたいと思います。内外の反日運動家が十二月八日から五日間、東京・九段会館で「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」を開き畏くも昭和天皇について「軍の犯罪行為を知っていたか知るべき立場にあり、性暴力をやめさせる手段を講じるべきだったのに怠った」と決めつけました。 酒井: 東京裁判では、天皇陛下と慰安婦問題が裁かれなかったからとして、東京裁判のやり直しを企てた。 山田: いくら民間団体による模擬法廷だから法的拘束力がないといっても、事実に反する事を基にして、天皇陛下と我が民族を精神的に追い落とそうとしています。天皇の他に東條英機、板垣征四郎、南次郎、松井石根、梅津美次郎ら軍幹部二十五人も有罪としました。しかも慰安婦制度、初めて「制度」という言葉も使い始めました。 酒井: 主催者は松井やよりさん(六六)が代表を務める「戦争と女性への暴力・日本ネットワーク」(VAWW-NET JAPAN)が呼びかけたもので、女性法廷の国際実行委員会は、加害国として、日本からVAWW―NET JAPAN、被害国の韓国は挺身隊問題対策協議会、フィリピン・女性の人権アジアセンター、中国・上海慰安婦研究センター、台湾から台北市婦女救援社会福祉事業基金会、北朝鮮・従軍慰安婦太平洋戦争補償対策委員会とインドネシア女性連合が。国際諮問委員会には十一カ国十一人と法律顧問としてオランダ・マーストリヒト大学のテオ・ファン・ボーベン教授、ニューヨーク市立大学のロンダ・カプロン教授が中心になって開催しました。このインチキ法廷は十二月八日から始まったのですけれど、その日は大東亜開戦の日で、会場は終戦まで軍人会館と呼ばれた九段会館で開かれました。九段会館の隣は皇居ですし前には靖国神社があります。その辺りを意識して場所を設定したのは間違いありません。 山田: 法廷クライマックスの最終日十二日の会場は、明治神宮外苑にある戦前の日本青年団を引き継いだ日本青年館で開催したところから考えても、開催者は天皇陛下や大東亜戦争など由緒ある場所を設定しており、決して偶然ではありませんね。九段会館を運営している日本遺族会(中井澄子会長)は何も反日団体に貸すことはなかった。損害賠償請求で訴えられても良いからキャンセルすべきだった。大ホールと宿泊施設なだを貸して約三千万円の売り上げがあったと喜んだり、持参したキムチを部屋で食べるから、臭いがとれなくて困ったなどと言っていますが、それどころではないでしょう。仰々、この女性法廷はベトナム戦争時の「ラッセル法廷」を真似たものでしょう。 酒井: 一九六七年にスウエーデン、デンマークで開かれバートランド・ラッセルの呼びかけで、ジャンポール・サルトルが議長になって米軍のベトナム戦争を裁いたのです。 山田: その時の判決が、ベトナム反戦運動に強く影響を与えたことは周知の通りです。従って女性法廷と雖も侮ってはいけませんね。彼らは平成九年十月に東京で「戦争と女性への暴力・国際会議」を開いたのを皮切りに、計画してきたらしい。 酒井: いや、ずっと以前から準備していました。初めは平成六年三月に早稲田奉仕園で開いた「女性の人権・アジア法廷」でしょう。これも裁判形式で、タイの少女買春などの現実的な問題触れたものでしたが、既にこの時に、意図的に所謂従軍慰安婦を加えていました。その後慰安婦問題を中心にして本格化したわけです。 山田: 主催者の発表によると、今回、中国、韓国、北朝鮮、フィリピン、インドネシア、東ティモール、オランダ、台湾の八カ国・地域が元慰安婦七十五人、計三十カ国から約三百人、毎日、千人以上が会場につめかけたといいます。 酒井: その内、韓国の関係者が約二百人参加していたようです。 サンケイの桑原聡記者が取材の為参加を申し込んだんですが、断られてしまった。傍聴券(六日間、一万五千五百円)の入手は困難だったと聞いています。更に傍聴の条件に、女性法廷を妨害したり、写真・ビデオ撮りをしませんという誓約書を入れ、審査を受けなければならない。 しかし、法廷憲章第十二条・十五条には審理と判決は公開すると明確に謳っている。自分で決めた憲章を自分自身で破っているのです。十一月に行われた現代の強姦事件を扱ったプレゼンテーションの行事は、主催者にとってはそれ程重要な課題でもないというのか、当日申し込みいいというので入れたらしい。国民新聞はどうでしたか。 山田: 「週間金曜日」にこの「女性法廷」開催の予告が出ており、事前に知っていましたが、たかが女性が主体になってやる裁判ごっこだから大したことはないだろう、無視しておこうと。 酒井: それではいけないんです。嘘を百遍言うと本当になってしまうことと同じで、相手は既成事実をつくってしまおうという目論見があるのです。我々が黙すればそれを認めてしまうことになります。何が何でも反論をしなければなりません。 【法廷に協力した虐日タレントと進歩的知識人】 山田: 七日、公開された前夜祭に参加した桑原記者の話によると「(ビデオ上映で)元慰安婦という老女が『日本の責任者を処罰しろ』と叫ぶシーンや、ソウルの日本大使館前で抗議するシーンがこれでもかこれでもかといった調子で流され、最後には木に縛り付けられた昭和天皇とおぼしき男性に、朝鮮の民族衣装を着た女性がピストルを向けている絵が映し出された」という。その法廷では日本政府・軍に弁護人をつけないという暗黒裁判そのもので、こんなのまともに見る必要はないと思いましたよ。ただ十日に、八十歳の二人の元日本兵が、慰安婦に対する性暴力を認める証言をしたというので、真相を知りたく注目しました。 … 続きを読む

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