在特会必見の映画『にあんちゃん』


日本海に叩き込むべきは日本人の腑抜け根性だ

俳優の長門裕之(ながと・ひろゆき、本名・加藤晃夫=かとう・あきお)さんが
21日午後5時20分、肺炎のため亡くなった。

数ある長門裕之の出演映画で、最も強烈でインパクトを感じた映画は『にあんちゃん』(監督・今村昌平)だ。

他にも多々名作を残した今村監督だが、中でも一本を挙げよと言われれば、この『にあんちゃん』を推すのに躊躇しない。また、日本映画史においても特筆される作品ではないか。

長門はこの中で両親のいない4人兄妹の長男、炭鉱夫役で出演している。



舞台は昭和二十八年ころ、日本のエネルギーが石炭から石油に変わる激動期、佐賀県の鶴ノ鼻炭鉱。朝鮮人鉱夫らと共同生活する長屋だ。日本人と朝鮮人が一つの共同体でごちゃ混ぜに生きるバイタリティーに圧倒される。お互い極貧の中では差別も何もあったものではない。

中でも圧巻だったのは朝鮮人の老婆を演じた北林谷栄。生活の貧しさに耐えかね泣く長門の妹役に「元気だせ、昔のチョーセン人もっと強かったぞ」と励ます場面だが、この映画の白眉たる場面ではないだろうか。それまでの強欲な朝鮮人老婆の姿を一変させ、心情優しく語りかける演技転換は何回観ても胸を打つ場面である。

それ以上に日本人達もだ。

長門ら4人兄妹の逆境に耐え抜くしぶとさ、誰を恨むこともない健気さ・・・、ああ何と、当時の日本人は強かったのだろう。

そして、平成の23年にこの映画を改めて観るにあたり、ああ何と日本人の劣化したことか、いや、日本人という人種が変わったのだ。

日本海に叩き込むべきは、腐りきった平成日本人の腑抜け根性ではないのか。

名作『にあんちゃん』が呼び掛けるエッセンスは、いま巷(ちまた)で盛んに耳にする「 がんばろう ニッポン!」そのものだ。文芸作品の評価を越えて、日本人にがんばれ!と元気を与えてくれる映画だと思う。

因みに音楽は黛 敏郎、要所要所でマンドリンのトレモロがこの映画にしっとりと花を添えている。

「行動する保守」「ネット右翼」などがしきり在日朝鮮人の反日を糾弾する行動はそれで良しとして、こうした名作という文芸作品に触れることで、己が発する言葉に人としての心を、そして責任を持って頂きたいものである。

特に、「在日特権を許さない市民の会」やそれに賛同する方々には、この『にあんちゃん』ぜひご覧になって頂きたい。
 



推薦映画 『にあんちゃん』(監督・今村昌平) 
     『にっぽん昆虫記』(同) 
     『赤い殺意』(同) 
     『豚と軍艦』(同) 
     『神々の深き欲望』(同)

     『秋津温泉』(監督・吉田喜重 出演・長門裕之)
     『キクとイサム』(監督・今井正 出演・北林谷栄)

推薦図書: 金 石範『火山島』

 

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