小坂英二議員の不敬を糾す


皇統の継承を「種馬」に言い換える
保守派議員(荒川区)の不敬

主権回復を目指す会は「先人への冒涜、子孫への犯罪」を犯したのか?

陛下がご意向を示された「女性宮家」創設にかんして、保守派が街頭に繰り出して「日本の危機」を喧伝している。しきりに唱える「男系絶対主義」の是非はともかくとして、皇統のあり方を論ずるに当たって看過できない論調が目につく。

 

自ら保守派を名乗る荒川区選出の小坂英二議員だが、男系絶対主義を擁護・支持する本人のブログで(11月28日)下記の言葉を発信している。
 http://kosakaeiji.seesaa.net/article/237622513.html
 ↓引用


そもそもチスヂにおいて、男子は「種」、女子は「畑」の役割を担っている。男系による継承とは即ち、「種」の系統を連続させていくことに他ならない

皇統を「チスジ」と呼ぶ感性も人それぞれだが、苟(いやしく)も保守派を名乗る議員をして何を思い上がって勘違いしたか。これ以上恐れ入った表現もない。「チスジ」、これは血筋のことを指すのだろうが、小坂議員が何を以て皇統の継承を語るに「チスジ」と書くのかその意図は分からない。

しかし、ことはそれだけでない。何と 男子は「種」、女子は「畑」とまで言い切っている。言葉が貧困とは言え、これほど下品で卑猥な言い様もない。
一般的に「種」とは繁殖用の雄の牛馬、「畑」とは雌の牛馬を指す。皇統の継承を「種馬」に置き換えたと言っていい。日常会話においてすら「種」とか「畑」など口にすることも憚られる。

小坂英二議員よ、これを不敬と言わずして何と言えばいいのか。

過激性教育を売りにする極左集団(都立七生養護学校)が大喜びする表現、いや、その極左でも真っ青になる過激・差別表現ではないか。

小坂英二議員は当会の指摘に対して、
 


「血筋について例えをする時にこうした言葉が不敬だとは思っておりません」(12月14日)とメールで返答したきた。応答の詳細メールは【参考】を

酒席での戯言にしたとしても、皇統の問題を繁殖用牛馬に連想させてブログで世間に発するなど言語道断だ。皇室に対して侮辱極まる言葉にも関わらず、「こうした言葉が不敬ではない」(小坂議員)と平然と居直っている。小坂英二議員がどの様な家庭で、どの様な環境で育ってきたか分からないが、「こうした言葉が不敬」とも感じない、又は出来ない人格の持ち主が議員となって愛国保守を平気で語っている。時代が時代とはいえ、知の劣化にはただただ唖然とするしかない。

元々この「種馬」なる卑猥な言葉を使い始めたのは評論家の渡部昇一であり、下記は5年前にさかのぼる発言記録である。


【平成18年9月30日 「悠仁親王殿下のご誕生をお祝いする集い」(日比谷公会堂)】
当日、特別提言として登壇した上智大学名誉教授の渡部昇一は「子供が生まれるのは種と畑なんです。種はどこにまいてもその実がなりますけど、畑は何が生えるかわからないんですね。だから日本は“種”を尊重して来た」

その時、これを不敬とするヤジ・罵声が渡部昇一に浴びせられたとは聞いていない。よくぞ、みんなが黙って聞き入っていたものである。
いずれにしても、この皇室を見下げ、侮辱した不届きが糾弾されないまま今日にいたっている。小坂議員の「種」「畑」にちなんだ表現もこれに倣っているのだろう。

さらに12月1日、同議員は
 http://kosakaeiji.seesaa.net/article/238925734.html
 


 日本は奇跡の国。神話、信仰、国民(血筋)、言語の4つの要素が二千年以上にわたって引き継がれてきた世界で唯一の国。
 そうした縦糸の中で大和魂が培われ、素晴らしい日本文明が引き継がれ、成熟してきた。そうしたものは世界の中で役立てていくべきもの。 その日本文明において血筋の中心をなすのが皇室であり、皇室の根本を破壊する女系天皇、その前置きとしての女性宮家の創設は日本の国柄の破壊となり、断固反対をしていかねばならない! 浅薄な雰囲気に流されて女系天皇を認めることは先人への冒涜、子孫への犯罪に他ならない。

これらの論点は、当会が既に謬見として『男系天皇絶対論の危険性―女系容認こそ日本文明だ―』(酒井信彦) の中で論じきっている。


【参考】『男系天皇絶対論の危険性―女系容認こそ日本文明だ―』(酒井信彦)
     http://www.shukenkaifuku.com/past/ronbun/0610_01.html

言論の自由が保障されている我が国で、見解の相違はそれぞれ自由に表現できる。それはあくまで「事実を挙げて道理を説く」という作法に則(のっと)るのが前提である。

小坂英二議員の見解に依ると、当会並びに酒井信彦先生は「先人への冒涜、子孫への犯罪」を犯した当事者にあげられる。

当会としては放置できない問題でもあります。小坂英二議員が自らのブログを通して公表している事柄に、当方もこのブログを通じて真意をお尋ねする。女系天皇を容認したならば、どうして?我々は「先人への冒涜、子孫への犯罪」を犯した当事者となるのか。事実を挙げて、当会の「冒涜、犯罪」を指摘して頂きたい。


「血筋について例えをする時にこうした言葉が不敬だとは思っておりません」
(小坂英二)

語彙がいくら乏しいとはいえ、苟も議員の身分を有する者が皇室に「種馬」などの表現を用いるとは言語道断、卑猥にもほどがある。日頃から愛国保守を自称し、且つ議員の立場からして、「不敬だとは思っておりません」など言い訳にもならない。小坂議員は有権者へ然るべき釈明をする義務が生じている。

渡部昇一の不敬発言とならび、これら目に余る皇室を蔑ろにする「保守派」の思い上がりを、心ある国民は放置せずに徹底糾弾しなければならない。

【参考】応答のやりとり


小坂英二 様

>そもそもチスヂにおいて、男子は「種」、女子は「畑」の役割を担っている。男系による継承とは即ち、「種」の系統を連続させていくことに他ならない。
http://kosakaeiji.seesaa.net/article/237622513.html

ご皇室に対して「種」「畑」と言葉が貧困とは言え、不敬の限りではないか。議員として発せられた言葉は軽くありません。

渡辺昇一が言い出した「種」「畑」の引用と思うが、地方議員としてご自分の言葉の結果を如何ほどに考えておらるのか、またその自覚は有りやなしや。

貴殿が議員の名で発した言葉はネットを通して、不特定数へ発信したものであります。今回のご皇室の問題並びに「女系天皇」も含めて、お話の時間を設けて頂きたくお願い申し上げます。

主権回復を目指す会代表 西村修平(平成23年11月6日)

 

西村 修平 様

皇室の弥栄を願う地方議員としてお答え致します。

「種」は命の源、「畑」は命を育む大地であり、共に崇敬すべき対象の事項です。血筋について例えをする時にこうした言葉が不敬だとは思っておりません。

なお、この言葉を含む文章はブログ本文に書いてある通り、林英臣氏のメルマガの転載です。意見に賛同をしているからこそ、転載しました。渡辺昇一氏の著書から私は引用した訳ではありません。

以上の答えに、どのような認識を持たれるかによらず、これ以上のお話を特段する必要性は無いと考えますので、ご理解の程、宜しくお願い致します。

小坂 英二 (平成23年11月14日)

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