野村旗守氏が関西学院大教授を提訴!

野村旗守氏が提訴! 在特会と一緒にするな
何故?「在日特権」なる生みの親に決めつけるのか
取材・社会調査もしない金明秀・関西学院大教授

ジャーナリストの野村旗守氏が同氏を、「在日特権」の生みの親などど決めつけているウェブサイトSYNODOSを発行する株式会社シノドスと、金明秀(関西学院大学教授)を東京地裁へ提訴した(※末尾参照)。朝日新聞全国版への謝罪広告掲載とともに、500万円の損害賠償を求めた。

第一回口頭弁論は5月27日(水)午前10時半から、631号法廷。

野村旗守氏がジャーナリストとしての揺るぎない評価を築いたのが、朝鮮信用金庫の不正送金、さらにJRに巣くう「革マル」の実体を暴いた取材だった。単なる憶測で暴いたのではなく、きめ細かい取材と裏付け調査を元にした記事だった。

さらに、世の顰蹙(ひんしゅく)を買いまくっているレイシスト集団である「在特会(在日特権を許さない市民の会)」を、日弁連が法案化を目指す「人権擁護法案」の別働隊であると厳しい批判を展開したのも同氏である。今からすでに五年前にだが、下記の『在特会の何に危惧するのか』のなかで、<在特会やそのシンパが重大視する「在日特権」とは、敗戦のパラダイムシフトによって生じたある種の「誤解」の産物であり、現在はその「残滓」が残っているに過ぎない>とまで喝破した。その後の彼らの行動が、「ヘイトスピーチ法案」の基盤作りに貢献している事実こそ、まる五年経った今、その先見の明を証明している。

 ※参考
『在特会の何に危惧するのか』(野村旗守 平成22年9月10日)
http://shukenkaifuku.com/past/ronbun/100910.html

最もいち早く「在特会」を糾してきたのが他の誰でもない野村旗守氏だ。一読、目にすれば誰でも分かることだ。

その彼を「在特会」と同列に並べ、しかも挙げ句の果てに、同氏を「在日特権」の生みの親とまで論じているのが、ウェブサイトSYNODOSを発行する株式会社シノドスと、金明秀(関西学院大学教授)だ。驚くべきことに野村氏によると、彼らからは「一度として取材を受けたことがない」(訴状)と述べている。とすれば、被告らはツイッターとかネットの書き込みにたよって論考を世に発表していることになる。


責任を取った小保方晴子さんの涙の記者会見。自然科学の分野では杜撰な研究など厳しく追及されるが、社会科学と称すれば何でもやりたい放題のデタラメが横行している。

この金明秀だが専門は「計量社会学」、「社会階層論」と「社会意識論」だとしている。耳にしたこともない立派な専門であるが、これらの専門領域は取材も社会調査もしないで出来る学問なのだろうか。関西学院大学社会学部はこんな杜撰な論考を、しかもネットに掲載して悦に入るような人物でも教授になれる学府なのかと疑ってしまう。自然科学の分野では理化学研究所の小保方晴子氏のように、いい加減な研究を発表したら学会から地位も名誉も抹殺されるのが常識だ。社会科学の領域ではズルを決め込み、研究(社会調査)もしない人間でも、どんどん教授になれる杜撰な業界なのだ。自然科学界の常識が通用しないのが、社会科学と称する学問業界なのだろう。

しかしながら、ここは是非とも、取り分け金明秀教授には己と共に関西学院大学の名誉のために、さらに「計量社会学」と称する専門領域の名誉のためにも出廷し、そして野村旗守氏を何故?一方的に「在日特権」なる生みの親に決めつけたのか、その根拠を自らの学問的良心に基づいて、万人が納得する主張を展開するべきだろう。その義務が、金明秀教授に課せられている。

裁判の趣旨を野村氏は、「私自身の個人的な名誉と信用に関する裁判の内容をなぜここに公開するのかといえば、ネット社会での昨今の文章表現が、あまりに安易に流れすぎている現状にささやかでも警句を発したかったからです」と語っている。文筆とか言論を生業(なりわい)とする全ての同業者に対する警告として受け止めたい。

小生も、漫画家の小林よしのりから『ゴーマニズム宣言』で「在特会」の輩と一緒くたにされ、しかも「果てしなくカルト化」しているとまで書かれたことがあった。

「人物を評論、出版するにもかかわらず、一度も本人と対面もせず、情報は他人の著作とネット情報を漁るだけの卑しさ。漫画家とはこれほどいい加減な商売なのか」との問い糾しに、未だ小林も幻冬舎も返答なしで涼しい顔をしている。世に無責任が横行している。

 ※参考
『小林よしのり氏に問う』
 http://nipponism.net/wordpress/?p=19788
『幻冬舎の言論テロ』
 http://nipponism.net/wordpress/?p=20095

(※以下「野村旗守ブログ」より全文転載) 
提訴しました。

(2015年04月10日 12:43 http://blog.livedoor.jp/nomuhat/archives/1023992493.html

 しばらく更新を怠っておりまして、申し訳有りませんでした。

 4月中は、裁判の準備に追われておりました。

 この度、ウェブサイトSYNODOSを発行する株式会社シノドスと、関西学院大学教授・金明秀氏を相手に、SYNODOS 10・22付で掲載された金明秀氏署名記事(http://synodos.jp/politics/11245)中、私、野村旗守に関する記載で、著しい名誉と信用の毀損を被ったことに対し、謝罪と補償を求めて、損害賠償請求訴訟を起こしました。

 名誉毀損の詳細に関しては、当ブログ2014.10.24付記事 (「ヘイトスピーチ考⑤「ネットと憂鬱 ~ 金明秀さんへ」http://blog.livedoor.jp/nomuhat/archives/1012237230.html)を読んでください。同ブログ発表後、SYNODOSと提携関係にある「Web Ronza」の同内容記事は間もなく削除されたにもかかわらず、当該SYNODOSの記事に関してはその後100日以上が経過した現在においても掲載が続いております。

 3月上旬、私は同社に対し「謝罪と訂正」、そしてその前提となる「返答」を求めるメールを送りましたが、その後、同社からも金氏からも一切返答がなかったため、やむなく訴訟に踏み切った次第です。

 4月の第1週に東京地方裁判所に提訴して受理され、この度(4月28日)第1回公判が5月27日午前10時30分よりと、正式決定しました。訴訟の価額は謝罪広告掲載料と併せて588万円です。弁護士は付けずに、本人訴訟で臨みます。

 以下に訴状の内容の一部を掲載します。

===========================================

2.違法行為

被告金は、被告シノドスの発行する同名ニュースサイトに、平成26年10月22日付で原告について、

①〈在日特権」反対の旗を振ってきた人々が「在日特権」をデマだと主張しはじめたのは、その趨勢を敏感に察知してのことだろう〉、②〈『ザ・在日特権』(宝島社文庫)でこの言葉を創り出したともいわれる野村旗守〉、③〈2013年に入ってから、「まるで在日はすべての公共料金を免除されているかのような流言飛語がネット上に飛び交ったが、これらは憶測に基づくただのデマ情報であった」と述べるようになっている〉

 等、事実無根の記載を為し、読者をして、あたかも原告が「在日韓国朝鮮人差別のイデオーグ」であるかのような、そして、その原告が近年、形勢不利の空気を読んで姑息にも立場を翻したかのような、誤解を与えた。特に③に関しては、原告が2010年に書いた文章を引用しておきながら「2013年に入ってから」などと、通常では考えられないような稚拙な誤報をしている。

 これによって、社会人としての原告の評価を著しく低下させ、ジャーナリストとして長年築いてきた信用を深刻に毀損させ、もって原告の名誉権を重大に侵害した。
 

3.違法性の重大さ

(1)被告シノドスは〝アカデミック・ジャーナリズム〟と称して同名のニュースサイト(以下、本誌と略す)をネット上に発行し、本誌の執筆陣には、大学教授他、各種研究機関の研究者、法律家、政治家、新聞社OB等のジャーナリストなどが500名以上が名を連ねており、その権威は極めて高い。学者、研究者など、これほど多くの著名文化人を筆者に抱えるウェブサイトは他にないと言ってよく、読者は大学生他の知識人が多く想定され、しかも1日24時間、1年365日掲載が継続する本誌の影響力は計り知れないものがある。

 その誌面において、レイシスト集団である「在特会(在日特権を許さない市民の会)」と原告を同列に並べ、上記のごとき表記を用い、原告が「在特会の旗振り役」であるかのような報道を行えば、これを読む一般読者は、原告があたかも「在特会のイデオーグ」であるかのような、また「在日特権」なる術語の発明者であるかのような誤解を抱くにとどまらず、その後原告が世論に迎合して自説を曲げた卑劣な人格の持ち主であるかのような印象を強く付与されることに疑念の余地はなく、しかも本件記載がすべて取材能力及び取材努力の欠如と確認作業の怠慢による虚偽であることと併せ、その違法性は極めて高い。

(2)また、被告金は関西学院大学社会学部の教授職にあり、大学関係者はもちろん、一般社会でもその発言の影響力には計り知れないものがある。

 にもかかわらず、原告は本件記事の内容については、被告金からも、被告シノドスからも、一度として取材を受けたことがなく、本件記事は極めて杜撰かつ無責任に作成されたものである。

(3)本誌編集長である荻上チキは、『ウェブ炎上――ネット群集の暴走と可能性』ちくま新書、『12歳からのインターネット――ウェブとのつきあい方を学ぶ36の質問』ミシマ社、『ネットいじめ――ウェブ社会と終わりなき「キャラ戦争」』PHP新書などの著書を持ち、ネット社会のリスクに警鐘を鳴らすなどしてネット上での表現の倫理を説く立場にありながら、自ら編集するウェブサイト上では取材もない事実無根の記事を放置しており、情報サイトの管理責任者として、その職務怠慢の責任は極めて重い。

(4)本件記事掲載直後の昨年10月24日、原告は、対抗処置としてただちに〈ヘイトスピーチ考⑤「ネットと憂鬱 ~ 金明秀さんへ」〉と題する文章を自身のブログに公開したところ、その後しばらくして、同時掲載されていた提携誌の朝日新聞系「Web Ronza」の同内容記事は削除されたものの、本件記事はその後100日以上にわたっていまだ掲載が続いている。

(5)本年3月2日、原告が本誌通信欄に、本件記事に対して「謝罪と訂正」、そしてその前提となる被告シノドスからの返答を求め、「1週間以内に返答がなければ法的措置を採る」と付記して送ったところ、被告からの返答は一切なく、言論機関の対応として、著しく誠実性を欠くものと断じざるを得ない。

 被告らは、原告の求めた返答の代わりに、3月4日付で本誌本件記事に、

[ ご本人としては「在日特権という言葉の生みの親」と称されるのを迷惑に感じているとのこと。事実、野村氏としては「在日特権リスト」のようなデマを流してはいない。-2015.3.4追記 ]

 と、当事者意識がまるで感じられないアリバイ工作のような付記が追加掲載されたが、原告が求めた「謝罪と訂正」、そしてその前提となる返答はついにもたらされなかった。

(6)ネット時代に入り、誰もが簡単に情報を発信できる社会となった一方、無責任で不用意な情報拡散による人権侵害等の報道被害が日を追って増えている。

 にもかかわらず、〝アカデミックジャーナリズム〟を名乗る被告らが、取材もない杜撰かつ不適切な記事を掲載することは、一人原告の名誉と信用を毀損するにとどまらず、わが国全体のジャーナリズムとアカデミズムの質的低下を招来し、同時にその信頼性を大きく低下させるものであり、将来にわたるその社会的責任は極めて重いと断じざるを得ない。

4. 損害

 被告らの、上記虚偽事実等の記載・頒布によって原告の名誉は著しく毀損された。

 〝アカデミックジャーナリズム〟である本誌において、上記のごとき本件記事を記載されたことは極めて深刻な影響を与えるもので、これにより、言論人、職業人、そして社会人としての原告の名誉と信用を重大に失墜させた。これによって、原告は多大の精神的苦痛・打撃を受けたにとどまらず、業務に重大な支障をきたした。

 「在特会の旗振り役」のごとく記載されたことにより、在日問題を長年にわたって取材してきた原告が「差別主義者のイデオーグ」のように世間に誤解され、原告の人間性が誤って流布されたままであることを考えると、到底看過できることではなく、どのように考えても原告は少なくとも金500万円を下らない損害を被った。

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 ……ざっと、こんな内容です。

 同時に、朝日新聞全国版への謝罪広告掲載も要求しました。

 私自身の個人的な名誉と信用に関する裁判の内容をなぜここに公開するのかといえば、ネット社会での昨今の文章表現が、あまりに安易に流れすぎている現状にささやかでも警句を発したかったからです。

 メディア・リテラシー云々言われはじめて一般の書き手の表現技術が向上する一方、逆にプロのアマ化が加速度的に進行しているように感じられてなりません。

〝在特会〟を批判する〝カウンター〟の側も、アカデミズムだのジャーナリズムだのとカッコつけてもっともらしい言辞を翻しながら、結局は自分の書きたい内容に併せてネットで拾った情報をつなげるだけ。……ようするに、やっていることは、あなたたちが嘲弄する在特会やネット右翼とおなじじゃないか――と、私は言いたいわけです。

 記者や学者は言葉を寄す処に、文章で生計を立てています。「書くということは野原を断崖のように歩くことだ」と言ったのは、作家の故開高健でしたが、自戒の意味も込めて、この言葉を最後に掲げたいと思います。❏





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◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』
 (酒井信彦 日新報道)

 著者・酒井信彦が朝日新聞に踊らされる日本人の精神構造を解く。



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