苦学生を装う 『すが義偉物語』の詐欺的演出 |
高卒がどうして「集団就職」
同郷である秋田(湯沢市)の知人から、「自民党・菅義偉官房長官の集団就職」と題したメールを頂いた。集団就職といえば、どうしても昭和の名曲として井沢八郎の『あゝ上野駅』を思い出す。
上記の歌を聴き、集団就職する彼らの写真を見ると、何と当時の日本人らは健気で真面目だったのかと、思わずこみ上げるものがある。
それはさておき、何とここで、県立湯沢高校を卒業した菅義偉氏が集団就職列車で見送られているのだ。高卒の集団就職なんて聞いた試しがない。
(以下、知人からのメール)
菅 義偉は昭和23年(1948)12月6日生まれ、湯沢高校を卒業したのが昭和41年(1966)。菅義偉後援会のホームページで、その集団就職物語は漫画などでも詳しく紹介されており、進学校の湯沢高校を卒業した菅氏の集団就職という経歴には違和感を覚えてはなりません。 ↓ 集団就職とは昭和30年代から45年代、当時は学力がありながら家庭の事情により、地方から集団就職した中学卒業の子供たちを言います。高度経済成長を支える彼ら彼女らは「金の卵」と呼ばれ、戦後日本の復興に多大な貢献をされました。 高卒とは違い、三年も早く都会に出た彼らは未だ子供の少年少女たち、その子らの汗と涙の苦難に己を“同列”に装う菅氏の「集団就職物語」をみて偽装に似た違和感を覚えます。意図的な脚色を施した「苦学生」を演出していて、はっきり申せば詐欺スレスレと言ったところでしょうか。当時を知らない人々を騙してると言えます。知らない人を欺くと言えば、昨今マスコミを騒がしている例の佐村河内守に重なります。さしずめ、有権者の同情を煽る自民党の佐村河内守と言ってもいいでしょう。 仕事をしながら二年後に大学に入学したのであれば、菅氏は進学目的で上京したのではないのですか?中卒の「集団就職」とは全く関係のないことであり、牽強付会の詐欺的演出と言われても仕方がありません。 「河野談話」などで韓国とシナに対しては続けざまの屈服、秋田県人の誇り高きド根性を何処へやったのでしょうか。秋田の“誉れ”である菅官房長官にお聞きしたい!あなたの集団就職先とは「アメリカと韓国だったのか」と。当時、金の卵として集団就職した中学生たちが、官房長官の『すが義偉物語』を目にしたら何と思うでしょうか。 |
※下記は昭和30年代、高度経済成長にさしかかる「中卒労働者」の背景と実態を平易に解明する優れた論文である。「彼らが果たした役割を抜きにして日本現代史を語ることはできない」(著者前書き)とのべている。ここでの彼らとは集団就職で上京する「中卒者」であることは言うまでもない。
【参考資料】1
土田隆平「高度成長と集団就職――中卒者就職構造の分析――」 http://fm.koeki-u.ac.jp/~mihara/2005.1.20tsuchida.pdf 【参考資料】2 動画『 秋田から・・・大いなる秋田より』 http://www.youtube.com/watch?v=MM0Pym3X7zo |
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