政党交付金の二重取りは詐欺的行為だ 経団連、銀行と安倍政権の金権癒着を放置するな |
先月、平成26年度末の各政党への企業・団体献金が総務省から公表された。その中でひときわ注目されるのが自民党だ。前年に比べ13%増の22億1千万円だ。経団連が5年ぶりに会員企業へ、自民党への献金を呼びかけた効果が如実に表れた結果である。
そもそも企業献金をめぐっては平成5年に、経団連は金権癒着との国民からの批判を受けて、各業界団体に割り振る「斡旋方式」を廃止した経緯がある。その2年後の平成7年には、「政官業の癒着の温床」をなくすことを目的に政党助成金制度を共産党を除く各党一致で導入して政治献金の一掃を謳(うた)ったのである。
そうした各党の公約の下、我々国民は毎年総額で300億円の巨額な税金を負担している。にもかかわらず、一掃すべき企業・団体献金は未だ放置しているのは、国会議員等による血税と企業献金の二重取りそのもので、詐欺的行為に匹敵する。
その恩恵を最も預かっているのが自民党で、政党助成金は平成15年度見込みで170億円を手にする。議員一人あたり約4千万円にのぼる途轍もない金額である。
一方、銀行の方だが、全国銀行協会の佐藤康博会長(みずほファイナンシャルグループ社長)10月の記者会見で自粛していた政治献金を「各行が独自に判断する」ようにと事実上の解禁を“指示”した。自粛の理由は、銀行は金融危機に際して、自民政権の下で総額13兆円という超巨額の公的支援を受けた。公的支援とは我々国民の血税に他ならない。この後ろめたさが故に、銀行は献金を自粛してきたのである。自民党の選挙圧勝という風にすり寄る、なりふり構わぬ銀行業界の堕落に唖然とするばかりである。
下記は「朝日新聞」(2015年11月28日)だが、銀行と自民党との腐りきった癒着の実体を明らかにしている。↓
そのなかで、自民党は選挙の度に大手銀行から多額を借り入れている。その残高は14年度は74億円にのぼる。メガバンク3行とりそな銀行からだ。では一体誰が保証人かと言えば、歴代党幹事長と経理局長が個人の立場で保証人になっている。74億円を個人が保証人など、一般庶民感覚からすれば通常あり得ず、まず銀行がおいそれと乗るはずはない。
ここからは記事そのものの転載である。
<自民の複数の関係者によると、借り入れに際しては自民の幹事長と経理局長が個人で連帯保証人になるという。しかし、保証人の経験がある複数の経理局長経験者は「すごい額の保証人では返せっこない」「相当な資産家以外は当事者能力はない」。メガバンク関係者も「党幹部の個人保証をとっても返済できるわけはなく、事実上の無担保融資だ」と語る。返済計画も提出するが、「将来変わる時もある」という了解のもと、契約書には含めないという証言もある。
それでも銀行が巨額の融資を続けるのは、「毎年多くの政党交付金が国から支給され、党の収入が安定している」(メガバンク幹部)ためだ。(略)14年は約157億円を受けた。別の銀行関係者は「国から定期的に収入があり、絶対に倒産しないところに貸すのは堅い」。> |
以上、国民の「政党助成金」という血税を担保として、「献金」と「貸し出し」による銀行と自民党との癒着の構図が浮き彫りにされている。
保守とか愛国を名乗る陣営は「朝日新聞」を批判をするがそれはそれで良い、しかし、反日を理由に一切読もうとしない。読んでもネット上のヘッドラインだけ、情報の質的に良い物は良いとしてその取材力、分析には一定の敬意を払うべきであろう。読みもしないで批判するのでは説得力もないし、整合性がまずつかない。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」と言うではないか、そうした謙虚さを「朝日新聞」に対しても持ちたいものである。とりわけ産經新聞に対しては、政権与党・自民党を批判出来ない“癒着”を断ち切り、保守派オピニオンリーダーとしての矜持を示す報道を望む。
【定例街宣】
日時:平成27年12月10日(木) 12:00
場所:自民党本部前
連絡:西村(090−2756−8794) |
【動画】 緊急街宣『自民党結党60周年記念式典にもの申す』
◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』 (酒井信彦 日新報道) 著者・酒井信彦が朝日新聞に踊らされる日本人の精神構造を解く。 |