ウクライナ侵攻 何が喫緊、いま何を為すべきか

ウクライナ侵攻
何が喫緊、いま何を為すべきか

核で恫喝するロシアの横暴は許されない

令和4年3月2日
主権回復を目指す会代表 西村修平


【一党独裁国家と化したロシアの報道規制】

ロシアによるウクライナ領侵攻をめぐり、それぞれの立場から又は角度から色々な意見が出されている。結論の真実・是非はここで省くとして、日本は偏向報道など問題点があるとしても基本的な言論の自由が保障されている。だからからこそ、丁々発止の激論が交わされ、ネット上に自らの意見が自由に公開される。

ロシア国内における「ウクライナ侵攻」に反対する市民への暴力的弾圧(逮捕者6千人 2月28日)は到底、我々日本と同じ価値観を共有する国家と思われない。国内の反戦運動を国家権力で報道・SNSを規制するロシアのプーチン体制は、一党独裁国家のシナと同様と言われても仕方がない。

【誰が見ても異常な核の恫喝】

このウクライナ侵攻でロシアを支持する一部の論調だが、科学における数値の検証と異なり、領土や歴史問題で、即、万人が納得する検証は得られない。これは問題の先送りをするのとは違う立場で今の進行状況を見たい。

核兵器を維持するロシアとウクライナの軍事力を比較すればどうか。野球に例えればロシアはプロチーム、ウクライナは少年リーグと言っても良い。その他、比較したとしても普通に考えれば「ケンカにならない」のである。側(はた)から見れば、屈強なレスラーと対峙する一市民の構図である。

そのロシアがウクライナの頑強な抵抗に遭遇している。プーチン大統領は27日、核抑止部隊に「特別体制」を命じた。第二次大戦後、紛争の最中に、大国の最高指導者が核兵器の使用で相手を恫喝することなど初めてであり、誰が見ても異常だ。

暴力団が拳銃を手に素手の一般市民を脅している構図とそっくりである。一体、ここに何の戦争の「大義」があるのか、プーチンは暴君としてしか見えない。

【説明責任が求められる戦争の「大義」と核恫喝】

しかもロシアはこの戦争の大義を当初、ウクライナ東部地域(ドネツク、ルガンスク)の「住民保護」並びに同地域へのウクライナ軍の軍事挑発排除を掲げていた。

ところがどうであろうか、プーチンは今や政権転覆を掲げて首都をはじめとした都市の制圧に全勢力を投入している。「大義」を完全に放棄し、一般市民を巻き添えに都市を破壊する暴走を続けている。

鈴木宗男氏などロシアに共感を示す方々は、ロシアの「大義」を信じて支持を表明している。しかし、この「大義」の変遷に、また核の恫喝にどのような整合性を与えるのか、事の是非に拘らず、政治家や思想運動家にはその説明が求められる。

【いま何が喫緊で何を為すべきか】

状況は、我々の主観とは別に刻々と変化する。この変化する客観情勢に対し、如何に人間としての我々の主観(感情でも良い)を合致させるかであろう。倫理観に基づく「事実を挙げて道理を説く」との思考作法に立ち返ろうではないか。

このまま戦闘集団のロシア軍が市内に突入したらどんな惨事が起きるか目に見えている。いま何が喫緊で何を為すべきかを考えれば、世界はプーチンの暴走を止めることであろう。

【無責任極まる鳩山元首相】

こうしたなかで、何を言うことに事を欠いたか元首相が奇怪な発言をした。

鳩山由紀夫氏、ウクライナのゼレンスキー大統領は「親露派住民を虐殺までしてきたことを悔い改めるべきだ」(3月1日 yahoo)
https://news.yahoo.co.jp/articles/824b40b7b6716b2a1153b32e4af237fd4a72ce8c

しかし三年前、芸能界から政界に進出したゼレンスキー大統領が、いつ何処で親露派住民を「虐殺」したのか。明確な説明が求められる。この「虐殺」を根拠に鳩山はロシアのウクライナ侵略を容認する論調を展開した。無責任も甚だしくその説明責任は重い。

【プーチン体制下の日露関係は一旦リセットに】

英シェル、「サハリン2」撤退へ ガスプロム合弁解消(日経 3月1日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR28E9S0Y2A220C2000000/?n_cid=BMSR2P001_202203010358

英石油大手シェルは28日、ロシアのウクライナ侵略に反対し、ロシア極東の石油ガス開発事業「サハリン2」から撤退する方針を発表した日本も三井物産が12.5%、三菱商事が10%それぞれ参加している。液化天然ガス(LNG)の供給元として日ロ経済協力の象徴的な存在だった。

ヨーロッパ、特にドイツ、イタリアはロシアからのガスの供給に大きく依存している。ロシアはこのガスを逆手に、エネルギーを供給する国の外交政策に多大な影響を行使している。今回、ドイツ、イタリアは供給ストップを恐れロシア批判に及び腰であったが、日本も決して対岸の出来事では無い。王朝国家ないし独裁国家にエネルギーを依存したら有事の際どういう結果を招くかは言うまでもない。この度のロシアの侵略で明らかになった。

もしプーチン体制下でガス開発事業が成就した先行きを考えると、日本の安全保障は極めて不安定になるのは明らかである。誰もプーチンの暴走に歯止めすら出来ない現状で、日露関係に「互恵的恩恵」などあろうはずがない。

ロシアをめぐる状況は誰もが先行きを全く読めない。だとしたら、プーチン体制下の日露関係は全て一旦リセットして考えるべき時に至っている。


「ロシアは銃を撃つのやめたら戦争がなくなる。
ウクライナ人は銃を撃つのやめたらウクライナ人がなくなる」
https://twitter.com/nippon_ukuraina/status/1498900340766572544


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◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』
 (酒井信彦 日新報道)

 著者・酒井信彦が朝日新聞に踊らされる日本人の精神構造を解く。

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