タグ別アーカイブ: 強制連行

元徴用工判決と「日韓合意」破棄に見る朝鮮人の日本侵略

元徴用工判決と「日韓合意」破棄に見る朝鮮人の日本侵略 朝鮮は日本の地政学上の宿痾 (しゅくあ) 韓国を敵対国家 (戦争状態) と認識すべきだ 朝鮮人の精神侵略を育成してきた歴代自民党政権 【朝日ですら嘆く韓国の“信頼性”】 韓国の文在寅政権下の最高裁は10月30日、日本の統治時代に強制労働させられたとして元徴用工の韓国人4人が新日鉄住金(旧新日本製鉄)に損害賠償を求めた訴訟の上告審で、同社に原告請求の全額の約4千万円の賠償を命じた二審判決が確定した。 さらに11月29日、戦時中に広島と名古屋の三菱重工業で働かされたする韓国人の元徴用工や元女子勤労挺身(ていしん)隊員らが同社に損害賠償を求めた2件の訴訟の判決で、同社に賠償の支払いを命じた。 そうしたなか、韓国の女性家族省も11月21日、「日韓合意」に基づき、日本政府が10億円を拠出して韓国政府が設立した「和解・癒やし財団」の解散を進めると発表した。なお、この「日韓合意」に関して主権回復を目指す会は、合意発表直後から自民党本部前で「早晩、合意は何らかの形で反故にされる」と、安倍政権の屈服に伴う失態を追及してきている。 いずれもが国益を侵害し、日本民族の尊厳を大きく傷つけている。元々、徴用工は強制連行でもなく、募集に応じた労働者で破格の厚遇を受けていた。また慰安婦にしても、北朝鮮が日本人を拉致・連行したような犯罪でもなく、公娼制度という法の庇護の下で慰安婦たちはそれなりに働き、貧しい家計を支えていた。 何と、元徴用工判決の直後から裁判の支援組織には相談件数が急増、「件数を数える暇がない」という。大半が高齢者で老後の生活の足しにでもと思ってか、「私もお金が取れるか」とした問い合わせもあると。 今後、朝鮮人は住友化学、パナソニック、東芝などを対象にしていく。彼ら徴用工は約670人が日本企業72社に対して損害賠償を求めて提訴している。強請(ゆす)る韓国と集(たか)られる状態の日韓関係だが、「強制連行」という曰く付きの歴史捏造が朝鮮人にその根拠を与えている。 ところが、歴代の自民党政権は反撃を加えるどころか、屈服の屈服を重ねてきた結果が今日の状態を露呈している。 ここまで来ると、さすが、あの朝日新聞ですら社説で国家間の条約を平然と否定する韓国に、「国の整合性が問われ、信頼性も傷つきかねない」(10月31日)「配慮に欠けると言うほかない」(11月22日)とまで嘆いている。 【韓国の今を助長・育成した歴代自民党】 歴史捏造の象徴とも言える事柄が、「強制連行」という名の慰安婦問題と徴用工だ。日本民族に対する途轍もない名誉毀損なのだが、それは日本民族を骨抜きにする朝鮮民族の精神侵略なのである。 自民党の外交部会などの合同会議は22日、韓国政府の財団解散や日韓合意の履行を求めるよう日本政府に対応を求めた。新日鉄住金に元徴用工への賠償を命じた韓国最高裁判決や韓国の国会議員による島根県・竹島への上陸を列挙し、「度重なる国際約束の違反や我が国の領土の侵害に対して、最も強い憤りを表明して非難する」と述べた。自民党にしては珍しいまでの反発だが、片腹痛いというものである。 慰安婦強制連行を認めた「河野談話」(平成5年8月4日)、さらにこれを固定化させた「日韓合意」(平成27年12月28日)などを鑑(かんが)みれば斯くまで韓国(朝鮮)を増長させ、育成して来た原因が、他ならぬ歴代自民党政権の屈服外交ではないか。共産党や社民党ではなく、保守とされる自民党が誰よりも率先して推進して来た。朝鮮人による日本人への精神侵略に荷担してきたと言って良い。 安倍晋三首相は21日、和解・癒やし財団の解散決定を受け、「国際約束を守らなければ国家と国家の関係が成立しなくなる」(11月21日)と初めての反発を示したが、何を今更とあきれ果ててしまう。問題の解決を先送りにし、譲歩に譲歩を重ねてきた自民党の対韓外交の過去を安倍政権は潔く認めなければならない。その上で、さかのぼる失政を残らず検証・総括するべきで、それをせずに何の打開ができるだろうか。 【133年前に今を喝破した福沢諭吉の「脱亜論」】 一方で韓国は外交省を通じ、元徴用工への判決で自民党などの反発に「最近、日本の責任ある指導者らが問題の根本を無視して、国民感情を刺激する発言を続けていることを非常に憂慮している」(11月6日)とするコメントを発表したが、ドロボーの居直りそのものである。 ここで我々は今から133年前、福沢諭吉が説いた「脱亜論」から、なぜ彼が朝鮮を切り捨てたかを学ぶ必要がある。 左れば斯る国人に対して如何なる約束を結ぶも、背信違約は彼等の持前にして毫も意に介することなし。既に従来の国交際上にも屡ば実験したる所なれば、朝鮮人を相手の約束ならば最初より無効のものと覚悟して、事実上に自ら実を収むるの外なきのみ (『時事新報』明治30年10月7日) 「朝鮮との結ぶ約束は当てにならず、無効を覚悟するべきだ」と、すでに日本人に警告を発している。対韓外交で失政を重ねている今の自民党政権の軟弱ぶりをズバリと指摘しているではないか。 李氏朝鮮の腐敗しきった現状改革に立ち上がった開化派を、福沢ら多くの日本人は積極的に支援した。その改革の象徴的指導者が金玉均だった。同胞からの迫害を逃れて日本に10年余り亡命した彼は明治27年、上海で朝鮮人のテロリストに暗殺され、その遺体は酸鼻極まるまで切断され国中に晒された。 今の時代においても然りだ。呉善花(評論家・拓大教授)、金完燮(作家・教育家)、 韓昇助 (高麗大学名誉教授)などの言動が「親日」ということで起訴され、生命の脅迫まで遭っている。 【朝鮮は日本にとって地政学上の宿痾】 なかでもその極めつけは、2005年、韓国は与野党169人の議員が国会に提出して立法化した「親日反民族行為者財産の国家帰属に関する特別法」だろう。大統領直属の国家機関として親日反民族行為者財産調査委員会を設置し、親日であった反民族行為者の財産を選定して国家に帰属することを現実に執行している。近代国家の体をかなぐり捨ててまでの反日国家の韓国との外交関係はすでに破綻している。タイムスリップの如く、李氏朝鮮の「背信違約」時代を再現しているのである。 「宿痾」(しゅくあ)と言う言葉がある。持って生まれた持病(じびょう)でいつまでも治らない病気を総称する。一過性の流行性感冒(風邪)などと異なり、薬物の投与などで治らない。宿病とも言う。 地政学上ら言えば、韓国こそが日本にとってのこの宿痾に他ならない。この場合の宿痾とは「背信違約」であり、強請りと集りである。韓国というチンピラ・ヤクザが、精神侵略で弱者になった日本人を標的に、強奪を謀る手立てである。 【朝鮮人による新たな日本侵略】 我々が住む社会でも同じであるが、堅気の一般市民がチンピラ・ヤクザに因縁をつけられ、その脅しに屈服して金銭等でその場を逃れたとしたらどうだろうか。後々まで強請り、集られて骨の髄までしゃぶり尽くされてしまう。これが平成の終焉を迎えようとしている今の日本だ。 その良い例が工作機メーカーの不二越だ。不二越はかつて(2017年)韓国の元女子挺身隊から未払い賃金を求められ、「和解」のつもりで2000万円を支払ったが、その後、まだ不十分だとして次々に訴訟を起こされている。 この場合の因縁とは何か。あらゆる事柄に付着させる「強制連行」というキーワードである。分かりやすい構図で説けば、対韓外交は「強制連行」という因縁を韓国側からつけられ、日本がその脅しに屈服してきた歴史と言って良い。ズバリ、朝鮮人による日本人への精神侵略だが、精神侵略が完成すれば後は領土となり、富であろうが簒奪は容易に遂行できる。 元徴用工判決は竹島という領土侵略に次ぎ、我が国の基幹を形成する企業の富の簒奪に焦点を絞っている。朝鮮人による新たな日本侵略と断ずるべきだ。 … 続きを読む

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皇室の終焉に向かう「退位特例法」

皇室の終焉に向かう「退位特例法」 戦前は軍部、戦後は米国(GHQ) 現在はNHKと朝日新聞が天皇の権威を利用 【感情という「世論」が決める国事】 酒井信彦先生(主権回復を目指す会顧問)の論考を当ブログに、『立憲主義を否定された天皇陛下と勅命に屈服した総理大臣』のタイトルで掲載しているが、「不敬云々」などを含めて反応が皆無である。 酒井先生の論考の骨子は単純明快で幼子にでも分かる論理である。天皇が極めて国民的議論を来す憲法という政治問題に、簡単に触れられる事実を挙げている。つまり、立憲国家としての象徴であられる天皇が政治問題にコミットされる行為である。酒井先生は天皇陛下の逸脱行為、陛下自らの憲法違反を指摘した。 さらに退位の問題についてだが、朝日新聞とNHKの世論操作による経緯を明らかにして、「今回の退位問題は、世論調査の結果によって決められた」との結論を事実を挙げて正確に述べている。それはご高齢を押して国務に励まれる天皇陛下に対する「お気の毒」とか「お労(いたわ)しい」という感情である。 「感情」という世論でもって一代限りの、その場しのぎの「特例法」が制定された。常日頃、護憲を声高く叫ぶ陣営はこの違憲行為を糾さない。その節操の無さに呆れ果てる。 【反天皇陣営は大喜び】 世論や感情で天皇陛下の地位などが「特例法」で決定されるとするならば一体どうなるのか、シュミレーションしてみると良い。 朝日新聞とNHKが大々的に、「時代の趨勢に天皇陛下の存在はそぐわない」との世論操作を継続し、その結果が今回の退位と同様、世論(感情)が皇室の存在を否定するのであれば、憲法筆頭に記される天皇条項の変更さえ可能となる。この度の「特例法」を黙認すればかくなる事態は十分可能なのである。天皇陛下のお言葉とマスコミの世論操作で、いとも簡単に国事が決定される。正しく、「立憲主義の否定」そのものではないか。 さらに敷衍(ふえん)すれば、朝日新聞とNHKが「天皇のお言葉」を利用、「葵の御紋」として徹底的に駆使したなら、保守派や右の陣営の意図をも簡単に沈黙させ、“制圧”できる。天皇陛下のお言葉としてNHK並びに朝日新聞が、「時代の趨勢に天皇陛下の存在はそぐわない」との世路操作で、皇室の存在そのものを廃止できるのである。酒井先生は「特例法」の事態を取り上げ、「皇室の終焉に向かって進行」と述べているが、終焉とは言うまでもなく「廃止」であり、反天皇陣営は大喜びだろう。 【軍部、米国(GHQ)、NHKと朝日新聞が利用する天皇の権威】 これら事態の推移に関して保守派や右の陣営から反応がほとんど皆無、若しくは弱い。女系、男系の皇統を巡る問題に関しては、取り分け保守派は不敬まがいの言論を展開した事実がある(※下記参考)。その彼らが今回は、ほぼ沈黙に徹しているのも摩訶不思議である。 反天皇を口にする護憲陣営が、天皇陛下の憲法(擁護)発言を錦の御旗にして、なぜ護憲運動を展開しないのかが不思議である。また、保守派並びに右の陣営が、天皇の「お言葉」を共産党など左翼陣営から「葵の御紋」として示されたら、一体どのような対応を取るのか。天皇のお言葉として、ただ唯々諾々(いいだくだく)と受け入れ、沈黙に徹するのか。 戦前は軍部が、戦後は米国(GHQ)が、今はNHKと朝日新聞などマスコミが天皇の「お言葉」なる権威を最大限に利用していると言っても良い。 ※参考:「小坂英二議員の不敬を糾す」     http://nipponism.net/wordpress/?p=8636 「種馬」なる卑猥な言葉を使い始めたのは評論家の故・渡部昇一であり、 下記は5年前にさかのぼる発言記録である。 【平成18年9月30日 「悠仁親王殿下のご誕生をお祝いする集い」(日比谷公会堂)】 当日、特別提言として登壇した上智大学名誉教授の渡部昇一は、「子供が生まれるのは種と畑なんです。種はどこにまいてもその実がなりますけど、畑は何が生えるかわからないんですね。だから日本は“種”を尊重して来た」 【臣民として痛憤の極み】 「権力と権威の分離・併存こそ、シナ・朝鮮と異なる我が国の歴史の特徴であり、我が国の国体に他ならない。天皇陛下は自ら、この日本の国体を大きく毀損されたのである」 (酒井信彦「天皇陛下は、日本の国体を毀損された」    『月刊日本』2017年8月号 羅針盤 2017年7月22日) 権力と権威の分離・併存こそ我が国体であり、その国体を具現しているのが天皇、日本が世界に誇る政治・文化の精華に他ならない。その国体を、この度は陛下ご自身で破壊された。臣民として痛憤の極みである。 【過去にさかのぼる天皇陛下と皇太子殿下の憲法“擁護”発言】 以下は天皇陛下並びに御皇室が憲法(擁護)に触れた際の御発言である。(憲法に触れた)天皇陛下と皇后陛下の誕生日の会見は、全文が宮内庁のホームページにアップされている。 −天皇陛下お誕生日に際し(平成25年) 天皇陛下の記者会見− http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/kaiken-h25e.html ◆「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を守るべき大切なものとして日本国憲法を作り、さまざまな改革をおこなって、今日の日本を築きました」 −皇后陛下のお誕生日に際し(平成25年)」宮内記者会の質問に対する文章ご回答− http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/gokaito-h25sk.html ◆「5月の憲法記念日をはさみ、今年(平成25年)は憲法をめぐり、例年に増して盛んな議論が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした議論に触れながら、かって、あきる野市の五日市を訪れた時、郷土館で見せていただいた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました」 −皇太子さま55歳 記者会見全文 2015年2月23日 朝日新聞− https://www.asahi.com/articles/ASH2L5VB7H2LUTIL03Y.html ◆「わが国は、戦争の惨禍を経て、戦後、日本国憲法を基礎として築き上げられ、平和と繁栄を享受しています。本年が日本の発展の礎を築いた人々の労苦に深く思いを致し、平和の尊さを心に刻み、平和への思いを新たにする機会になればと思います」 ←絶滅を免れた日本人を一人でも増やす為にクリックを! ◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』 … 続きを読む

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立憲主義を否定された天皇陛下と勅命に屈服した総理大臣

立憲主義を否定された天皇陛下と勅命に屈服した総理大臣 (酒井信彦・元東大史料編纂所教授) 『月刊日本』2018年1月号 酒井信彦の偽善主義を斬る 2017年12月22日 http://sakainobuhiko.com/2017/12/post-315.html ※なお、見出し小見出しは主権回復を目指す会による。 『月刊日本』の題は「勅命に屈服した総理大臣」です。 【天皇陛下が否定された立憲主義】 12月1日に皇室会議が開催されて、天皇陛下の退位が平成31年4月30日で、翌5月1日が新天皇即位・改元という国家の重大事が、事実上決定した。翌12月2日の各紙朝刊には、大々的に報じられた。 それらの記事を目にして改めて思わされたことは、「退位の意向をにじませた、昨年8月のお言葉」という表現の空々しさである。意向をにじませたどころか、退位を求められたのであり、しかも期限まで限って要求されたわけであるから、これは明らかな勅命に他ならない。 これは疑問の余地のない皇室典範および憲法に対する違反であって、すなわち立憲主義なるものは、真っ向から天皇陛下によって否定されたわけである。ところが立憲主義を名目として、安保法制に大反対していた人々は、それを簡単に容認してしまった。かえって異論を唱えたのは、いわゆる保守の人々であった。つまり安保法制に反対して人々の唱えた立憲主義は、本気でなかったことが、見事に証明されてしまった。 【一代限り退位の経緯】 とこれで退位・即位が決定してみると、いままでぼやかされていた、この件を巡る経緯がようやく明確に指摘されるようになった。産経の2日朝刊一面の見出しには、「官邸と皇室・宮内庁 静かなる攻防」とあり、「攻防」なるものを、比較的地味に解説している。さらに同日の朝日の「象徴天皇のあり方 深まらぬ議論」という記事では、それをもっとあからさまに説明している。 曰く「天皇陛下が80歳を区切りに退位したいと打ち明けたのは、2010年7月22日夜。宮内庁長官や侍従長、参与らが集まる参与会議の場だった。(中略)しかしその意向が官邸にもたらされたのは、参与会議から5年も経った15年秋。安倍政権は退位に強い難色を示し、公務の縮小や皇太子さまが国事行為を代行する摂政を置くなどの回避策を探った」。 続けて「そうした中、昨年7月のNHK報道をきっかけに天皇陛下の退位の意向が明らかになると、国民の支持が一気に広がった。天皇陛下は翌月の『おことば』で、政権が検討した公務の縮小と摂政を否定。朝日新聞の世論調査では退位賛成が91%に達した。首相周辺は『天皇に弓を引く政権だとなれば内閣が倒れかねない』と漏らし、一代限りで退位を認める特例法整備へ動かざるを得なくなった」。 【主権在民ではなく天皇主権】 同じ2日の朝日のオピニオン欄の「天皇と政治」というインタビュー記事の中で、有識者会議の座長代理を務めた御厨貴は、その立場で分かったのは「今回のプロセスを通じて、官邸と宮内庁が一貫して熾烈なたたかいを続けていた、ということでした。それは極めて政治的なバトルでした」と言っている。しかし、「攻防」と言い「たたかい」と言い、「バトル」と言い、それは官邸と宮内庁の間で展開されたというより、安倍首相と天皇陛下の間で、展開されたものである。総理大臣が、天皇陛下の勅命に屈服したわけだから、明らかに主権在民ではなく、天皇主権であると言わざるを得ない。これは明治時代をさらに上まわる状態である。先の産経の記事には、「旧皇室典範策定時、明治天皇は譲位を可能とするよう望んだが、初代首相だった伊藤博文は一蹴した」とある。 また御厨は「メディアが大きな役割を果たしたことも今回の特徴でした。(中略)ご意向がメディアを通じて一気に広がり、事は急を要することになりました。国は国民の理解を背景に、一瀉千里に結論を出す必要が生じました」という。 【総理を屈服させた勅命を支持する朝日新聞】】 要するに今回の退位問題は、世論調査の結果によって決められたわけであり、その世論を作り出すのは、メディア以外の何ものでもない。そもそも朝日新聞は以前から、「平成流」と称して、現天皇の言動を称賛する傾向が顕著であり、朝刊に長期にわたって連載している、「てんでんこ」「皇室と震災」は、その代表的なものである。その上に朝日新聞は、安倍首相が憎らしくて仕方がないのであるから、首相と天皇のバトルにおいて、完全に天皇側に立った報道を展開したわけであり、それは絶大な成果を収めたと言えるだろう。 【加速化する皇室の終焉】 ただし今回の退位問題が、日本の将来のために幸いするとは、私はとても考えられない。天皇陛下自ら、皇室典範や憲法をないがしろにし、それが容認されているようでは、日本の歴史に大きな禍根を残したことになる。私個人としては、平成の時代になって、皇室は次第に終焉に向かって進行しているように感じていたが、今回の問題によって、それが一段と加速されたと思われる。皇室の重大事が、国民投票ですらなく、単なる世論調査で決まってしまうのなら、皇室自体の存廃問題も、世論調査の結果によって、決まってしまうことになるのであるから。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ◆参考:【退位特例法は憲法違反だ】(酒井信彦)    http://sakainobuhiko.com/2017/07/post-308.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、新聞や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に「虐日偽善に狂う朝日新聞」(日新報道)など。 ←絶滅を免れた日本人を一人でも増やす為にクリックを! ◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』  (酒井信彦 日新報道)  著者・酒井信彦が朝日新聞に踊らされる日本人の精神構造を解く。

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天皇陛下自らが毀損された日本の国体

天皇陛下自らが毀損された日本の国体 天皇とは国体、国体とは 権力と権威の分離・併存だ 下記は『月刊日本』(2017年8月号 羅針盤 2017年7月22日)に掲載された酒井信彦先生(元東大史料編纂所教授/主権回復を目指す会顧問)の論考である。編集者は「退位特例法は憲法違反だ」とタイトルしているが、酒井先生は自らのホームページで、主張の核心は「天皇陛下は、日本の国体を毀損された」にあると強調しています。 論考を転載するにあたり、主権回復を目指す会もこれに倣(なら)いタイトルを「「天皇陛下は、日本の国体を毀損された」とします。また小見出し、サブタイトルも当会の判断によります。 なお、酒井先生は御皇室の問題について、様々な観点からホームページ『酒井信彦の日本ナショナリズム』などに論考並びに見解を述べています(末尾に記載*)。 「天皇陛下は、日本の国体を毀損された」 (酒井信彦・元東大史料編纂所教授) http://sakainobuhiko.com/2017/07/post-308.html 【玉音ならぬ「玉映放送」】 六月九日、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が、参議院で可決されて成立した。成立後の反応を見ていると、この法律の根本的問題点は一向に指摘されていないようである。成立以前に多少指摘されたことは、これは憲法に違反するのではないかという疑問であった。 この法律が成立する出発点は、昨年七月十三日のNHKテレビニュースであり、次いで八月八日に天皇陛下の「玉音放送」ならぬ、映像による「玉映放送」が行われて、天皇ご自身による「お気持ち」なるものが表明された。「お気持ち」とは、誤魔化した表現であって、それは政府に対する明らかな「要求」であり、はっきり言えば「命令」すなわち「勅命」に他ならない。天皇による政府に対する権力の発動である。 【政府への権力発動】 これはどう考えても、天皇陛下による憲法違反であって、これによって立憲主義は明確に崩壊したのである。安保法制の成立の際には、頻りに立憲主義の危機を叫んでいた人間が、この法律をあっさり認めてしまったことは、彼らの立憲主義なるものが、いかにいい加減なものであるかを良く表している。 この点を回避しようとして、特例法の第一条「趣旨」には、次の文言が盛り込まれている。「国民は、御高齢に至るまでこれらの御活動に精励されている天皇陛下を深く敬愛し、この天皇陛下の御気持ちを理解し、これに共感していること」。つまりこの法律が成立するための最大の根拠は、国民の「共感」なるものである。ではその共感はどうして分かるのかと言えば、それは例の「世論調査」の結果以外にはありえない。つまり最大の根拠は、「国民投票」ですらない、「世論調査」だということになる。憲法より世論調査が、上位にあるわけだ。これは今後の皇室のあり方を、極めて不安定にするだろう。 【権力無き天皇が利用されるマスコミ権力】 では権力なき天皇陛下が、どのようにして権力を発動されたのだろうか。それはマスコミ権力という巨大権力を、徹底的に利用されたからである。マスコミ、メディアは自分では決して言わないが、それ自身が巨大・強大な権力であって、その証拠に総理大臣を含めた大臣・政治家という国家権力者の首を、数えきれないほど飛ばしてきた。つい最近も、安倍政権に対する、凄まじいネガティブ・キャンペーンを展開して、都議会選挙で自民党の議席を大幅に減少させた。 天皇陛下の意向がまずNHKニュースで報道され、次いでNHKの玉映放送が行われた。この玉映放送がなければ、国民に対する影響はずっと微弱なものになっていただろう。東日本大震災の時の玉映放送は、予行演習であったのかもしれない。 【天皇とは国体、国体とは権力と権威の分離・併存だ】 さらにその後、従来から平成流を称賛してきたメディアは、新聞もテレビもこの退位問題を、客観的視点からではなく、天皇陛下に同情する形で、情緒的に大きく取り上げた。それによって退位に賛成する人間が多数を占める、世論調査が生み出されたわけである。 このマスコミ権力を利用した、天皇陛下の権力発動によって、弱体なる我が国の政治権力は完全に屈服し、慎重に検討することなく拙速のうちに、今回の特例法の成立となったわけである。ただし特例法と言いながら、必ずや前例になることは間違いない。特例法ではなく、皇室典範そのものの改正を行うべきとの意見もあったが、天皇陛下自身が期限を切られていたのだから、そんなことは所詮無理な話であった。 では今回の御退位の何が根本問題なのか。それはこれによって、日本人が長年かけて生み出してきた、国体が毀損されたことである。日本の国体とは、単に皇室が存続していることではない。それは権力と権威の、分離・併存ということである。 【天皇陛下自らが毀損された国体】 日本の歴史と、シナや朝鮮の歴史とでは、一体どこがどう異なるのか。日本も朝鮮も、シナの律令制度を導入して律令国家を築き上げたことは同じである。日本ではこの律令国家がやがて変質・崩壊して、政治権力として武家政権が成立する。一方、天皇とその臣下の公家は、朝廷を形成し、天皇は権威的存在となり、明治維新によって朝廷がなくなっても、皇室は存続した。 シナや朝鮮では、中央集権的な律令国家は、日本のように滅びることはなく、近代にいたるまで継続する。シナでは辛亥革命まで、朝鮮では日韓併合まで存続した。つまり権力と権威の分離・併存こそ、シナ・朝鮮と異なる我が国の歴史の特徴であり、我が国の国体に他ならない。天皇陛下は自ら、この日本の国体を大きく毀損されたのである。 ■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、新聞や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に「虐日偽善に狂う朝日新聞」(日新報道)など。 *【参考】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  【戦国時代の朝廷 朝廷の「式微(しきび)」は真実か】   平成14年(2002年1月)   http://sakainobuhiko.com/2014/10/post-255.html  【慶事のお振る舞いはこれでよいのか 皇太子殿下に諫言する】   『諸君』平成5年(1993)4月号   http://sakainobuhiko.com/1993/04/post-5.html  【皇室の言論責任を問う】   『ヴォイス』平成5年(1993年)8月号   http://sakainobuhiko.com/1993/08/post-6.html  【男系天皇絶対論の危険性—女系容認こそ日本文明だ—】   『諸君』平成十八年十月号   http://sakainobuhiko.com/2006/10/post-9.html … 続きを読む

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小泉元首相もビックリ!
「自民党をぶっ壊す」稲田防衛大臣の“偉業”

小泉元首相もビックリ! 「自民党をぶっ壊す」稲田防衛大臣の“偉業” 朝日新聞が嘲笑、稲田防衛大臣が誤解する “誤解”という意味の詭弁 【最大の戦犯は?】 かつて、小泉元首相は「自民党をぶっ壊す!」と熱弁を振るい、街頭演説では数万もの聴衆を呼び集め、閉塞し切った自民党の体質変革を望む有権者の圧倒的な支持を得た。2001年の参院選での出来事で、これで圧勝して総理まで登り詰めた。 その小泉元首相でも出来なかった「自民党をぶっ壊す!」事態が、今次都議選で現実となった。自民党は当選者が23議席と大幅減少、壊滅したと言っていいほどだ。 その要因は都議選渦中の自民党国会議員の発言とされている。なかでも又かと思ったのは、稲田朋美防衛大臣の都議選での自民党候補を応援する演説だった。「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。 防衛大臣という国権の長が組織としての防衛省、自衛隊を掲げて、特定候補の応援を「お願い」したとなれば、それは選挙への不当な干渉と、憲法の初歩を学習する小学生でも分かる道理ではないか。 「発言撤回」で済むべき問題ではなく、本来あれば一発退場のレッドカードである。野党陣営が黙って見過ごすわけがなく、選挙期間中も徹底的に追求された。稲田防衛大臣は自民敗北の最大の戦犯といわれても仕方がないだろう。 稲田防衛大臣は事の重大さに慌てたのだろう。夜中の緊急記者会見で「誤解を招きかねない発言だった」と釈明に努めた。くどい程に「誤解」を30回以上も繰り返したと報道された。 【誤解の意味をはき違える詭弁】 朝日新聞(7月14日)はこの「誤解」の釈明について「意味を“誤解”している」と面白くも嘲笑的な記事を掲載している。 参考:政治家の『誤解招いた』 良く耳にするけど」    http://www.asahi.com/articles/DA3S13035518.html 記事はメガネ屋での出来事を例に挙げ、国語辞典編纂者である飯間浩明氏の見解を紹介している。 メガネ屋の店頭で 店員:ムショクですね お客:俺は公務員だ! 店員が「無色」のレンズで良いかを確認した意味が、間違って客に「無職」と伝わってしまって怒られた。思い込みがミスマッチしたいわゆる誤解であるが、この場合、お互いが真意を了解すれば、解ける誤解で他愛のない笑い話である。 (自民党の)政治家が失言するたびに「誤解だ」と釈明することに、「誤解学」を研究する西成活裕・東大教授は彼らが「誤解」を使う場合、「本来の意味とは離れ、詭弁になっている」ので、騙されないようにと警告を発している。 さらに西成氏は、話し手が言葉を省略した場合や、受け手が先入観を持っている場合などに誤解は起こるが、稲田防衛大臣のケースは「いずれにも当たらない」と断定、本音をうっかり口にしたら怒られたので誤解という言葉で取り繕うとしたのではないか。「論理を誤魔化しているので事態の収拾が難しくなる」と。つまるところ泥沼に陥ってしまうのである。 飯間氏も、失言したうえに「誤解」と言い募ることは、「二重の意味で有権者に対し不誠実だ」と切り捨てている。 【稲田防衛大臣と豊田真由子議員の“偉業”】 稲田防衛大臣の憲法を否定した「失言」、豊田真由子議員の人格を否定した「暴言」など、いずれも都議選の渦中における出来事だった。選挙期間中ということで、事態への対応を安倍政権が曖昧にした結果が自民党の歴史的大敗、つまり「自民党をぶっ壊す!」事態となった。ある意味、この最大の“功労者”が稲田防衛大臣と豊田真由子議員と言っても差し支えない。小泉元首相も出来なかった「自民党をぶっ壊す!」という“偉業”をこの二人の女性議員がやってのけた。 安倍・自民党政権は女性の活躍促進のための取組として、「女性が輝くニッポン」をうたい文句に挙げてきた。その“輝くべき女性”らによって安倍・自民党政権が足下をさらわれ瀕死の危機に陥っているとは、皮肉と言えば余りにも皮肉でないか。  ※ご参考に:「女性が輝く日本へ | 首相官邸ホームページ」    http://www.kantei.go.jp/jp/headline/women2013.html 【「お友達ファースト」が招いた結果】 今回の事態を顧(かえり)みれば、選挙期間中とはいえど、なぜ安倍政権は二人の女性議員に何らかの処分を下さなかったのか。稲田防衛大臣を更迭、豊田議員へは離党届を不受理の上で「除名」の断を下したところで、 安倍政権への支持率は上がることこそあれ、下がることなどあり得なかった。馴れ合いというか、「お友達ファースト」が招いた結果が、自民党をぶっ壊してしまった。自民党が壊れた結果責任は野党でもなければ、反自民でもなく、全て自らの不徳が招いた安部・自民党政権に他ならない。 リーダシップを欠いた優柔不断の先送りが招いた結果だが、それにしても対韓外交ではリーダシップを発揮し、「日韓合意」というとんでもない売国外交だけは果断に実行してくれた。 稲田防衛大臣のコントロール出来ない節操は、STAP細胞で世に名を馳せた小保方晴子にオーバーラップしてならない。STAP細胞の論文捏造で、小保方晴子氏の上司で指導的立場の笹井芳樹氏が自殺にまで追い込まれた悲劇があった。安倍・自民党政権も小保方晴子氏ならぬ稲田朋美氏によって、崩壊という“自殺”に追い込まれかねないのである。 【自民党本部前定例街宣】 お友達ファースト 稲田防衛大臣の資質を糾弾す! 平成29年7月13日 自民党本部前 … 続きを読む

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