天皇陛下自らが毀損された日本の国体

天皇陛下自らが毀損された日本の国体

天皇とは国体、国体とは
権力と権威の分離・併存だ

下記は『月刊日本』(2017年8月号 羅針盤 2017年7月22日)に掲載された酒井信彦先生(元東大史料編纂所教授/主権回復を目指す会顧問)の論考である。編集者は「退位特例法は憲法違反だ」とタイトルしているが、酒井先生は自らのホームページで、主張の核心は「天皇陛下は、日本の国体を毀損された」にあると強調しています。

論考を転載するにあたり、主権回復を目指す会もこれに倣(なら)いタイトルを「「天皇陛下は、日本の国体を毀損された」とします。また小見出し、サブタイトルも当会の判断によります。

なお、酒井先生は御皇室の問題について、様々な観点からホームページ『酒井信彦の日本ナショナリズム』などに論考並びに見解を述べています(末尾に記載*)。

「天皇陛下は、日本の国体を毀損された」

(酒井信彦・元東大史料編纂所教授)

http://sakainobuhiko.com/2017/07/post-308.html

【玉音ならぬ「玉映放送」】

六月九日、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が、参議院で可決されて成立した。成立後の反応を見ていると、この法律の根本的問題点は一向に指摘されていないようである。成立以前に多少指摘されたことは、これは憲法に違反するのではないかという疑問であった。

この法律が成立する出発点は、昨年七月十三日のNHKテレビニュースであり、次いで八月八日に天皇陛下の「玉音放送」ならぬ、映像による「玉映放送」が行われて、天皇ご自身による「お気持ち」なるものが表明された。「お気持ち」とは、誤魔化した表現であって、それは政府に対する明らかな「要求」であり、はっきり言えば「命令」すなわち「勅命」に他ならない。天皇による政府に対する権力の発動である。

【政府への権力発動】

これはどう考えても、天皇陛下による憲法違反であって、これによって立憲主義は明確に崩壊したのである。安保法制の成立の際には、頻りに立憲主義の危機を叫んでいた人間が、この法律をあっさり認めてしまったことは、彼らの立憲主義なるものが、いかにいい加減なものであるかを良く表している。

この点を回避しようとして、特例法の第一条「趣旨」には、次の文言が盛り込まれている。「国民は、御高齢に至るまでこれらの御活動に精励されている天皇陛下を深く敬愛し、この天皇陛下の御気持ちを理解し、これに共感していること」。つまりこの法律が成立するための最大の根拠は、国民の「共感」なるものである。ではその共感はどうして分かるのかと言えば、それは例の「世論調査」の結果以外にはありえない。つまり最大の根拠は、「国民投票」ですらない、「世論調査」だということになる。憲法より世論調査が、上位にあるわけだ。これは今後の皇室のあり方を、極めて不安定にするだろう。

【権力無き天皇が利用されるマスコミ権力】

では権力なき天皇陛下が、どのようにして権力を発動されたのだろうか。それはマスコミ権力という巨大権力を、徹底的に利用されたからである。マスコミ、メディアは自分では決して言わないが、それ自身が巨大・強大な権力であって、その証拠に総理大臣を含めた大臣・政治家という国家権力者の首を、数えきれないほど飛ばしてきた。つい最近も、安倍政権に対する、凄まじいネガティブ・キャンペーンを展開して、都議会選挙で自民党の議席を大幅に減少させた。

天皇陛下の意向がまずNHKニュースで報道され、次いでNHKの玉映放送が行われた。この玉映放送がなければ、国民に対する影響はずっと微弱なものになっていただろう。東日本大震災の時の玉映放送は、予行演習であったのかもしれない。

【天皇とは国体、国体とは権力と権威の分離・併存だ】

さらにその後、従来から平成流を称賛してきたメディアは、新聞もテレビもこの退位問題を、客観的視点からではなく、天皇陛下に同情する形で、情緒的に大きく取り上げた。それによって退位に賛成する人間が多数を占める、世論調査が生み出されたわけである。

このマスコミ権力を利用した、天皇陛下の権力発動によって、弱体なる我が国の政治権力は完全に屈服し、慎重に検討することなく拙速のうちに、今回の特例法の成立となったわけである。ただし特例法と言いながら、必ずや前例になることは間違いない。特例法ではなく、皇室典範そのものの改正を行うべきとの意見もあったが、天皇陛下自身が期限を切られていたのだから、そんなことは所詮無理な話であった。

では今回の御退位の何が根本問題なのか。それはこれによって、日本人が長年かけて生み出してきた、国体が毀損されたことである。日本の国体とは、単に皇室が存続していることではない。それは権力と権威の、分離・併存ということである。

【天皇陛下自らが毀損された国体】

日本の歴史と、シナや朝鮮の歴史とでは、一体どこがどう異なるのか。日本も朝鮮も、シナの律令制度を導入して律令国家を築き上げたことは同じである。日本ではこの律令国家がやがて変質・崩壊して、政治権力として武家政権が成立する。一方、天皇とその臣下の公家は、朝廷を形成し、天皇は権威的存在となり、明治維新によって朝廷がなくなっても、皇室は存続した。

シナや朝鮮では、中央集権的な律令国家は、日本のように滅びることはなく、近代にいたるまで継続する。シナでは辛亥革命まで、朝鮮では日韓併合まで存続した。つまり権力と権威の分離・併存こそ、シナ・朝鮮と異なる我が国の歴史の特徴であり、我が国の国体に他ならない。天皇陛下は自ら、この日本の国体を大きく毀損されたのである。

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■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、新聞や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に「虐日偽善に狂う朝日新聞」(日新報道)など。

*【参考】
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 【戦国時代の朝廷 朝廷の「式微(しきび)」は真実か】
  平成14年(2002年1月)
  http://sakainobuhiko.com/2014/10/post-255.html

 【慶事のお振る舞いはこれでよいのか 皇太子殿下に諫言する】
  『諸君』平成5年(1993)4月号
  http://sakainobuhiko.com/1993/04/post-5.html

 【皇室の言論責任を問う】
  『ヴォイス』平成5年(1993年)8月号
  http://sakainobuhiko.com/1993/08/post-6.html

 【男系天皇絶対論の危険性—女系容認こそ日本文明だ—】
  『諸君』平成十八年十月号
  http://sakainobuhiko.com/2006/10/post-9.html

 【「女系天皇こそ日本文明に適う」に対する批判に答える】
  『國民新聞』 平成19年2月10日
  http://sakainobuhiko.com/2007/02/post-21.html

 【天皇陛下の「お言葉」に思う】
  『月刊日本』2016年11月号 羅針盤 2016年10月22日
  http://sakainobuhiko.com/2016/10/post-296.html
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◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』
 (酒井信彦 日新報道)

 著者・酒井信彦が朝日新聞に踊らされる日本人の精神構造を解く。

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小泉元首相もビックリ!
「自民党をぶっ壊す」稲田防衛大臣の“偉業”

小泉元首相もビックリ!
「自民党をぶっ壊す」稲田防衛大臣の“偉業”

朝日新聞が嘲笑、稲田防衛大臣が誤解する
“誤解”という意味の詭弁

【最大の戦犯は?】

かつて、小泉元首相は「自民党をぶっ壊す!」と熱弁を振るい、街頭演説では数万もの聴衆を呼び集め、閉塞し切った自民党の体質変革を望む有権者の圧倒的な支持を得た。2001年の参院選での出来事で、これで圧勝して総理まで登り詰めた。

その小泉元首相でも出来なかった「自民党をぶっ壊す!」事態が、今次都議選で現実となった。自民党は当選者が23議席と大幅減少、壊滅したと言っていいほどだ。

その要因は都議選渦中の自民党国会議員の発言とされている。なかでも又かと思ったのは、稲田朋美防衛大臣の都議選での自民党候補を応援する演説だった。「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。

防衛大臣という国権の長が組織としての防衛省、自衛隊を掲げて、特定候補の応援を「お願い」したとなれば、それは選挙への不当な干渉と、憲法の初歩を学習する小学生でも分かる道理ではないか。

「発言撤回」で済むべき問題ではなく、本来あれば一発退場のレッドカードである。野党陣営が黙って見過ごすわけがなく、選挙期間中も徹底的に追求された。稲田防衛大臣は自民敗北の最大の戦犯といわれても仕方がないだろう。

稲田防衛大臣は事の重大さに慌てたのだろう。夜中の緊急記者会見で「誤解を招きかねない発言だった」と釈明に努めた。くどい程に「誤解」を30回以上も繰り返したと報道された。

【誤解の意味をはき違える詭弁】

朝日新聞(7月14日)はこの「誤解」の釈明について「意味を“誤解”している」と面白くも嘲笑的な記事を掲載している。

参考:政治家の『誤解招いた』 良く耳にするけど」
   http://www.asahi.com/articles/DA3S13035518.html

記事はメガネ屋での出来事を例に挙げ、国語辞典編纂者である飯間浩明氏の見解を紹介している。

メガネ屋の店頭で

店員:ムショクですね
お客:俺は公務員だ!

店員が「無色」のレンズで良いかを確認した意味が、間違って客に「無職」と伝わってしまって怒られた。思い込みがミスマッチしたいわゆる誤解であるが、この場合、お互いが真意を了解すれば、解ける誤解で他愛のない笑い話である。

(自民党の)政治家が失言するたびに「誤解だ」と釈明することに、「誤解学」を研究する西成活裕・東大教授は彼らが「誤解」を使う場合、「本来の意味とは離れ、詭弁になっている」ので、騙されないようにと警告を発している。

さらに西成氏は、話し手が言葉を省略した場合や、受け手が先入観を持っている場合などに誤解は起こるが、稲田防衛大臣のケースは「いずれにも当たらない」と断定、本音をうっかり口にしたら怒られたので誤解という言葉で取り繕うとしたのではないか。「論理を誤魔化しているので事態の収拾が難しくなる」と。つまるところ泥沼に陥ってしまうのである。

飯間氏も、失言したうえに「誤解」と言い募ることは、「二重の意味で有権者に対し不誠実だ」と切り捨てている。

【稲田防衛大臣と豊田真由子議員の“偉業”】

稲田防衛大臣の憲法を否定した「失言」、豊田真由子議員の人格を否定した「暴言」など、いずれも都議選の渦中における出来事だった。選挙期間中ということで、事態への対応を安倍政権が曖昧にした結果が自民党の歴史的大敗、つまり「自民党をぶっ壊す!」事態となった。ある意味、この最大の“功労者”が稲田防衛大臣と豊田真由子議員と言っても差し支えない。小泉元首相も出来なかった「自民党をぶっ壊す!」という“偉業”をこの二人の女性議員がやってのけた。

安倍・自民党政権は女性の活躍促進のための取組として、「女性が輝くニッポン」をうたい文句に挙げてきた。その“輝くべき女性”らによって安倍・自民党政権が足下をさらわれ瀕死の危機に陥っているとは、皮肉と言えば余りにも皮肉でないか。

【「お友達ファースト」が招いた結果】

今回の事態を顧(かえり)みれば、選挙期間中とはいえど、なぜ安倍政権は二人の女性議員に何らかの処分を下さなかったのか。稲田防衛大臣を更迭、豊田議員へは離党届を不受理の上で「除名」の断を下したところで、 安倍政権への支持率は上がることこそあれ、下がることなどあり得なかった。馴れ合いというか、「お友達ファースト」が招いた結果が、自民党をぶっ壊してしまった。自民党が壊れた結果責任は野党でもなければ、反自民でもなく、全て自らの不徳が招いた安部・自民党政権に他ならない。

リーダシップを欠いた優柔不断の先送りが招いた結果だが、それにしても対韓外交ではリーダシップを発揮し、「日韓合意」というとんでもない売国外交だけは果断に実行してくれた。

稲田防衛大臣のコントロール出来ない節操は、STAP細胞で世に名を馳せた小保方晴子にオーバーラップしてならない。STAP細胞の論文捏造で、小保方晴子氏の上司で指導的立場の笹井芳樹氏が自殺にまで追い込まれた悲劇があった。安倍・自民党政権も小保方晴子氏ならぬ稲田朋美氏によって、崩壊という“自殺”に追い込まれかねないのである。


【自民党本部前定例街宣】
お友達ファースト
稲田防衛大臣の資質を糾弾す!

平成29年7月13日 自民党本部前
(↓ 画像クリック拡大)

災害とは自然が人間を襲う戦争である。
稲田防衛大臣はその肩書きで、戦争の最中に“勉強会”と称して支援者らと会っていた。
国民の生命・財産・安全より、「お友達ファースト」を優先したのだ。
(自民党本部前 平成29年7月13日)


稲田防衛大臣の最大の“功績”を挙げるなら、
小泉元首相さえ出来なかった自民党をぶっ壊したことだ(同)


入閣は 保守が操の 一里塚 女は妾 男は去勢 (同)

参考▶︎「稲田朋美、米中に 操を捧げる 伊達メガネ」 
http://nipponism.net/wordpress/?p=33063  


【動画】 【平成29年7月13日】お友達ファースト稲田防衛大臣の資質を糾弾す!【自民党本部前定例街宣】


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「在特会」、作られた虚像とその結果!

人々の支持・認知を得てこそ憂国だ

独善・オチャラケから何も生まれなかった 

主権回復を目指す会代表 西村修平     
『月刊 レコンキスタ』(458号 平成29年7月1日)

【在特会の生みの親とされた不可解】

いわゆるヘイトスピーチでマスコミが、特に朝日新聞が大いに喧伝に努めたお陰で名をはせた在特会だが、相次ぐ刑事と民事訴訟における敗訴、ヘイトの規制法案可決などで今や一時の熱狂がすっかり冷めたようである。

この在特会の名をルポルタージュとして世間に知らしめたのが『ネットと愛国』(安田浩一 著 講談社)だった。このなかで主権回復を目指す会の代表である西村修平が、在特会の高田(桜井)誠を育てた生みの親の如く云々と記述されており、自分としてはいささか腑に落ちない。

【保守派にとってタブーの三つ】

主権回復を目指す会の設立の動機は文字通り、国家主権の回復である。自民党応援団と化し、酒を飲んで国家天下を論ずるが行動はしない、いわゆる保守派と一線を画することにあった。世間の顰蹙を買う街宣右翼と明確な線引きをすることも優先事項で、もっとも重視したのは「事実を挙げて道理を説き、政策課題を実現していく」ことを言論活動の基本に据え、感情の赴くままのオチャラケ活動は御法度にした。

当時、保守派が出来なかったことが三つあった。街頭で日の丸を掲げられない。デモ行進が出来ない。街頭宣伝が出来ない。つまり日の丸を掲げてのデモ、街宣は彼らにとって右翼と同一視されるタブーだった。今やこの三つは保守陣営において、完全に克服したに至っているから、主権回復を目指す会の最大の功績だと些か自負している。反保守を標榜する我々は、在特会やその仲間が口にする「行動する保守」とは断じて違う。

【朝日新聞が紹介した草の根右翼】

当時の我々の活動を朝日新聞の『論座】(平成18年11月号)が、「異彩を放った“サラリーマン“団体」として経済同友会への抗議模様を以下のように紹介している。

 アイロンのかかったスーツとシャツにネクタイを締めたビジネスマン風の男性たち。A3サイズ程度の画用紙や模造紙に黒や赤、青のマジックで手書きされた『プラカード』にはどこか素人っとぽい“手作り感”が漂う。正午前後に集まり、昼休み時が終わると解散。プラカードや日の丸、拡声器がなければ、あたりを行き来する人との区別はしにくい。
 だが、掲げる文面には「靖国の御霊をシナ・中共に売った 経済同友会」「中国の犬」など、右翼のそれと変わらない文字が並んでいる

【ネット(YouTube)を駆使した革命的手法】

一般市民が普通の姿で、それまで右翼の象徴とされてきた日の丸を掲げて愛国運動に登場した。一般市民が日の丸を掲げて街頭に立つこと自体が衝撃だったのである。そして、「事実挙げて道理を説く」とする理念でもって、三日に一度という頻度できわめて精力的な活動を遂行した。「行動する運動」が紙の媒体で初めて世に紹介された。

そして、この種の活動模様を動画として編集し、逐次ネット(YouTube)で瞬時に公開した。代表的な活動としては映画『ザ・コーブ』の上映阻止、長野聖火リレー阻止、反天連デモ阻止、梅田陸橋や三宮における「アンチ水曜デモ」粉砕、洞爺湖サミットや対馬遠征などの映像をネットで拡散した。この手法が大ブレイクしたのである。今や活動の常識となったが、これまでの社会運動形態に、“革命”を与えたのである。

この手法はその後、左右の対立構図を超えてあっという間に拡散した。朝日新聞(平成22年3月15日)は鈴木邦夫氏の著書から、我々の活動を「右翼以上に過激」「右翼は乗り越えられた」と紹介している。閉塞しきった保守運動と、一般社会とかけ離れた街宣右翼に風穴を開ける行動を提起していったのである。

シナ・朝鮮への屈服外交、自治体における反日・事なかれ主義などに、日頃から鬱憤を蓄積して何も行動できなかった人々が一気に「行動する運動」に集結してきた。人々とは在特会・高田(桜井)誠又はその仲間らであり、主権回復を目指す会の活動に合流してきたのである。これが、彼らとの接触だった。

彼らは主権、国家観など考える思考など貧弱であり、日頃の社会全般に対する鬱憤晴らし又はストレス発散という感情で参加してきていた。日章旗を初めて手にして小心者らが、罵声を繰り返す“愛国運動”の快感に酔い痴れるばかりで、従って思想・政治運動とは縁遠い形式を帯びてゆくのである。「事実を挙げて道理を説く・・・」とする言論作法とは無縁のオチャラケに傾倒するしかない。

【相次ぐ逮捕と裁判での敗北】

そうした過程で起きたのが勧進橋児童公園を巡っての京都朝鮮学校の事件であった。京都朝鮮総連が支配する京都朝鮮第一初級学校が勧進橋児童公園を長期にわたって不法に占拠し、地域住民の利用を排除していたとし、同学校に対する抗議事件で平成22年8月10日に4人が逮捕された。さらに、立て続けに徳島日教組への抗議で同年9月8日に7人が逮捕されるに至った。

真の憂国を掲げ、徹底した自民党批判を展開すること事態が“反体制・反権力”の様相を呈することなど理解できない。抗議行動やデモを警護する官憲を、自分たちを左翼から守ってくれる擁護者とまで錯覚していく。馴れ合いが続き、勇ましい言葉とは裏腹に警察からの諸処の世話に与っている。

社会運動の経験も無いゆえ、相手方を罵倒するだけで言語感覚の貧困を自覚できないで、ましてや政治・思想運動(階級闘争)の洗礼を経ぬ彼ら在特会とその仲間らが、危険領域を感知できないまま行き着く当然の帰結と言っていい。

彼らが立て続けに逮捕される5ヶ月前、既に当会はこれらの事態を予測して、「ストレス発散・鬱憤晴らしの無責任を糺す」として再三の警告を与えていた。以下・・・。

これらの映像(徳島日教組事件など)は無編集でネット上にYouTube等で紹介されているが、刑事事件の取り調べではまたとない証拠資料として採用され、妨害事実を証明することになる。自らの映像で自らが起訴される格好の証拠を、自慢げにネットに挙げたままにしているのは笑止の沙汰でしかない。愚かの限りである。 さらに、今後かなりの高い確度で強制捜査(逮捕)が入るであろうが、現実を協議して対策を練っているのか。京都朝鮮学校と徳島日教組の件に参加した主たる方の幾人かは何時逮捕されても不思議ではない

彼らはこれ以降、一切無視を決め込み、当会からの接触を断ち切った。それどころか、こうした警告・注意を「仲間への裏切り」などと逆さまに受け取り、吹聴する有様であった。

【裁判のカンパ全てを個人口座へ入金】

結果はどうか、当会が指摘・警告した通りとなった。10人以上にのぼる逮捕者と、請求される損害賠償金を目の前にして、ようやく彼ら在特会とその仲間らは事の重大さにあわてふためくが、いかんせん活動経験の皆無の彼らはなす術がない。

当会も被告人の当事者として、在特会の会長を勤める高田(桜井)誠に対して、再三再四に亘って、「闘争委員会」の立ち上げと共に裁判費用のためのカンパ口座の作成を呼びかけた。しかしながら、一切音信不通を貫かれた。それどころか、高田(桜井)誠は自らの個人口座をカンパ窓口として、振り込みをネットなどで呼びかけ続けたのである。当方が把握しているだけで個人からの大口1千万円を含めて、未だその集めた金額が幾らか一切不明のままである。ある意味、カンパ詐欺といっても良いが、誰もそれを指弾しないのが不可解だ。カンパ支援者らへの途轍もない背信行為であろう。

定職すら定かではない彼はその後、裁判費用と称したカンパで活計(たつき)を立ててゆくのであるから、そのためには裁判が勝ちで終わってはならない。最高裁まで負け続け、新たな裁判で負けを繰り返し、新たなカンパに頼らざるを得ない。

【愛国を語るカンパ詐欺】

その方法の一環が新宿・大久保駅付近を徘徊したヘイトデモである。白昼、在日朝鮮人らが居住する商店街を、「朝鮮人を殺せ!」などと気勢上げて練り歩くのである。凡そ愛国とか保守運動とは無縁のシロモノだが、このエキセントリックな模様をマスコミが取り上げると、有頂天となっては図に乗りさらに繰り返した。

高田(桜井)誠は進行中の民事裁判における当の被告人である。この被告人が刑事事件で保釈中の連中と徒党を組んでこの種のデモを繰り返したならどうなるのか。結果、執行猶予停止の収監、裁判も1千2百万円以上にのぼる巨額となった。粛々として裁判闘争に専念していれば、敗訴したとしてもたかだか2百万円ほどでの賠償金で済んでいた。高田(桜井)はさらに費用の不足を口実に新たなカンパを要請し続けるのだから、これはもう愛国を掲げた詐欺師と言っていい。彼に寄ってたかる連中も同類と言って差し支えない。

因みに、在特会の高田(桜井)から私、西村修平あてに民事敗訴における負担金として四百万円の請求があった。これに対して、「払う用意がある。その前提として、四百万円負担の根拠を示すべきで、被告人全体が集まった会議の開催」を申し入れたが、返答の無いままである。よほど返答に窮する、世間に対して後ろめたい事情があったと推察するしかない。巨額の賠償金は、在特会の高田(桜井)誠やその仲間らの「行動する保守」が全てを負担すべきである。その上でカンパの収支を公開するべきであろう。

【ヘイトスピーチ法案成立に奉仕した別働隊】

被告人として彼らが非常識を敢えて意識し、挑発的に行ったヘイトデモは、単なる裁判の敗訴で終わったわけでなかった。朝日新聞をはじめとしたマスコミは連中の過激さを盛んに“もてはやす”が、一気にバッシングに転回した。然るべき理念も国家観もない彼らに、立ち向かう術(すべ)も気力もあろうはずがない。

結果、いわゆる「ヘイトスピーチ規制法(対策法)」という法案が、平成28年年5月24日に衆議院を通過し成立した。この法案は「国連人種差別撤廃委員会」が在特会を名指ししたうえで、慰安婦問題を含めて法的措置を図るよう日本政府へ勧告したことを受けてのことだった。敵に口実を与え、法案成立に拍車をかけた。彼らのヘイトデモに朝鮮総連は大喜びしたに違いない。敵に内通したと言われても返す言葉がないのである。いいように、朝日新聞を始めとしたマスコミに利用された。

「ヘイトスピーチ規制法(対策法)」は、在特会の高田(桜井)誠らとその仲間、いわゆる「行動する保守」が最も反対していた「人権擁護法案」と相似形をなすものだ。おちゃらけ鬱憤晴らしの活動で、敵とする相手に思う存分利用に利用され尽くされた。実に無惨なる敗北ではないか。しかも、その無惨を認識・自覚すら出来ないでいる。

今現在、こうした在特会の高田(桜井)誠らの行状に愛想を尽かしたかつての仲間が接触を求めて会っているが、当初からの私の批判・指摘に耳を貸すことの出来なかったことを悔やんでいる人が多い。

オチャラケと一線を画し、真剣に憂国を語り、行動していくのであれば過去の経緯をしっかり総括せずしては、同じ失敗を繰り返すのは必定と改めて説いているところである。それぞれが思うところの憂国の理念が、形として実現出来うる真っ当な活動を展開されることを願って止まない。

異論または疑問があるならば、「行動する保守」を称する方々はいつでも、ネットではなく直接、西村修平まで会いに来ればいい。個別でも、公開でも、いつでも対応する。


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【街宣告知】都民ファーストに期待する 米軍横田基地の撤去(6月マリオン前街宣報告あり)

【街頭演説会】檄!小異を捨て大同に
「日米地位協定」の全面改定を

都民ファーストに期待する
米軍横田基地の撤去

この度の東京都議会議員選挙で、自民党は議席数を23議席(35議席減少)まで半減させ、第一党の立場からものの見事に転落した。格闘技に例えれば、KO負けに等しい無残な敗北であった。勝者は「都民ファースト」で、改選前の自民党の議席に匹敵する55議席を獲得、第一党に躍進した。都議選では豊洲への市場移転問題を除けば、それすらもほとんど争点にならなかった。単純に自民対反自民の対立構図だった。

そうした中で、当選した都民ファーストの議員の圧倒的多数は、これまで政治経験のないいわば“素人”集団と言っていい。これはある意味において、都議会におけるしがらみとは無縁であり、議会という利権分配集団とかけ離れた存在でもある。

しがらみに拘束されず、利権分配集団の枠外にある立場ゆえに我々は彼らに望み、期待するものがある。それは首都圏の上空を制圧・管理する米軍横田基地の撤去である。

今次都議選において、この横田基地の問題を取り上げる候補者は皆無であった。そもそも東京都の広大な敷地が米軍に占拠され、首都圏の上空が外国の軍隊によって管制下に置かれるなどありえない。主権がかくも無残に踏みにじられている国家など他にないだろう。

この問題こそ、当事者であるべき都民・都議会が真っ先に取り上げるべき喫緊の課題であるにもかかわらず、久しく放置されたままなのである。

都民ファーストに課せられた最大使命の一つこそが、首都圏上空を制圧し、横田基地を占拠する米軍基地撤去ではないか。「日米地位協定」によって犯されている国家主権を、首都東京から取り戻す最大の好機が訪れている。自民・公明という利権分配集団と無縁の存在であるからこそ、我々はそれを都民ファーストに望み、期待するのである。

  日時:平成29年7月9日 (日)12:00集合・開始
  場所:有楽町マリオン前

  主催:主権回復を目指す会 対米自立実行委員会
  連絡:西村(090-2756-8794)

【街頭演説会】檄!小異を捨て大同に
「日米地位協定」 の全面改定を

G7と北の核開発に考えよう 日本も
「米国に防衛を依存する時代は終わった」

平成29年6月4日 有楽町マリオン前
(↓ 画像クリック拡大)

辺野古の珊瑚礁を米軍の訓練基地にしてはいけない(平成29年6月4日 有楽町マリオン前)


最大の最悪の日本人差別、人権侵害、主権侵害こそが「日米地位協定」だ(同)


米国の言いなりでシリア侵略の加担を表明した安倍首相を徹底糾弾しよう(同)


【動画】 檄!小異を捨て大同に 「日米地位協定」 の全面改定を(平成29年6月4日 )


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◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』
 (酒井信彦 日新報道)

 著者・酒井信彦が朝日新聞に踊らされる日本人の精神構造を解く。

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自民党前定例街宣<今こそ好機だ!「河野談話」の白紙撤回と「日韓合意」の破棄>

【自民党前定例街宣】
今こそ好機だ!「河野談話」の
白紙撤回と「日韓合意」の破棄

「河野談話」の白紙撤回と「日韓合意」の破棄を実現する好機が訪れている。韓国の文大統領から新外相に任命された康京和氏は、慰安婦問題に関した日韓合意について「(日本の)法的責任と賠償が不明確で不十分」のゆえ「法的拘束力はない」として、更なる日本側の謝罪と補償をアピールしている。

その場しのぎの謝罪と譲歩の積み重ねが、いかに韓国の増長を促し且つ日本の国益を損なっているか計り知れない。諸悪の根元は言うまでもなく「河野談話」であり、それを集大成した「日韓合意」である。そのまやかしの合意を、他でもなく韓国から官民一体で申し出ている。日韓合意の直後、我々は合意が政権交代で反故にされるとし、今の事態を指摘して自民党の無策・売国を徹底糾弾してきた。

ならばこそ、まやかしの歴史捏造の象徴である「河野談話」と「日韓合意」を完全にリセットする好機ではないか。日韓合意の直後、我々は合意が政権交代で反故にされるとし、今の事態を指摘して自民党の無策・売国を徹底糾弾してきた。

慰安婦強制連行の汚名を着せられている靖国の英霊を、シナ・朝鮮の歴史捏造から守るため、保守派が沈黙を守る中で、引き続きなお一層の抗議の声を自民党本部前で上げ続ける必要がある。「河野談話」の白紙撤回と「日韓合意」の破棄を!

  日時:平成29年6月22日 (木)12:00集合・開始
  場所:自民党本部前

  主催:主権回復を目指す会 「河野談話」の白紙撤回を求める市民の会
  連絡:西村(090-2756-8794)


まさに韓国から言い出しているのが「日韓合意」の破棄だ!
(自民党本部前 平成29年5月11日)
▶︎【自民党前定例街宣】上等だ!歓迎!! 『日韓合意』の破棄を望む韓国 
http://nipponism.net/wordpress/?p=34005 


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◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』
 (酒井信彦 日新報道)

 著者・酒井信彦が朝日新聞に踊らされる日本人の精神構造を解く。

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