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西村眞悟の「原発安全カルト」

西村眞悟(参院議員)の 「原発安全カルト」 水素爆発も西村眞悟議員によればわが国原発の「安全性の証明」なのだ 水素爆発の一瞬、海に浮かぶ福島第1原発に魚雷が命中したような光景だ (福島第1原発3号機 平成23年3月12日) 西村眞悟参院議員のメルマガが転送されてきた。『武士の一分を貫いた平沼赳夫先生とあの程度の小泉氏』(2013年11月5日)と題した一文で福島第一原子力発電所の件について触れている。このなかで、同議員は原発推進の立場を主張している。反・脱又は推進の是非についてここでは論じないが、西村眞悟議員の見解には首を傾げる以前に、現実を無視か事実を意図的に歪曲していることに驚く。 これ(使用済み燃料)を再処理し安全性を高めて最終処分する技術は既に確立されている 東日本巨大地震に伴う福島第一原子力発電所の事故は、原子力発電における我が国の技術力の「安全性の証明」でもあったのだ あれほどの、大災害の中でも、死者、犠牲者は、一人もいないではないか。放射能の故に健康障害を起こした人もいない いちいち論じられないが、大まかにいえば二つの点を挙げられる。 ↓ その一つ、「再処理し安全性を高めて最終処分する技術は既に確立されている」 事実は全く異なる。 六ヶ所村は原発の運転によって発生する低レベル廃棄物(黄色いドラム缶など)を埋め捨てて最終処分する施設。「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」は、フランスやイギリスに委託した海外再処理(全体で約7100トン)によって発生した廃棄物を一時的に貯蔵している。現在はフランスへ委託処理、日本に返還輸送された高レベルガラス固化体を保管しているだけだ。従って、わが国には独自に再処理する技術などない。又最終処分に関しても未だその受け入れ先がない。それ以前に、2010年の本格稼動を予定していたにも関わらず、相次ぐトラブルで試運転すら中断したままである。これが現状事実である。それを「技術は既に確立」しているなど、国会議員として戯言では済まされない。 その二つ目だが、福島第一原子力発電所の事故は「死者、犠牲者は、一人もいない」 何と、それは「安全性の証明」であるとまで言い切っている。 車の走行中にブレーキ故障、ハンドルの破損で大事故を起こしたが、幸い人身事故には至らなかった。この故障した自動車を「死者、怪我人が一人も出なかった」から安全だという人間がいるだろうか。 ビルの工事中に、設計・管理ミスで建物が一気に崩壊した。幸い夜間だったから「死者、怪我人が一人も出なかった」からこの工事は安全だという人間がいるだろうか。まともな人間なら言うはずがない。 幼稚園の園庭が日中、突然陥没した。たまたま日曜日だったので園に子供らがおらず、「死者、怪我人が一人も出なかった」からこの幼稚園は安全だという関係者は一人としていないだろう。 福島第一原発は敷地内に設置された汚染水タンクから、事あるたびに汚染水が自然界に垂れ流されており、それを止める手立てすらない。そうした状況下で、「死者、犠牲者は、一人もいない」から、わが国原発の「安全性の証明」と言う輩がいるだろうか。国会議員だからと言ってこんな戯言、無責任が許されて良い訳はない。 以上、世間ではこれらの大事故を安全と吹聴する輩を「バカ」の一言で表現する。国会議員が「バカ」であってはならない。 世界を震撼させた福島第一原発大事故を、「死者、犠牲者は、一人もいない」から安全だ?!ここまで来るともはや議論が成立しない。こうした議員には「原発安全カルト」のレッテルこそが相応しい。 (↓ 画像クリック拡大) 六ヶ所村原燃PRセンターは素晴らしい環境下にある(平成23年8月28日撮影) フランスと日本を往復する使用済み燃料の運搬船「六栄丸」の模型。 長さ100㍍ 幅16.5㍍ 使用済み燃料輸送容器最大20基積載、 「六栄丸」に思わず笑ってしまう。六ヶ所村が栄えるどころか「六亡丸」が相応しい? (同日、同センター) このような形で船倉に20基の使用済み燃料輸送容器が船積みされる(同) これと同じ形のドラム缶で猛毒の核廃棄物を地下300㍍に保管するが、 二万年後まで誰がどうやって管理するのか(同) ←絶滅を免れた日本人を一人でも増やす為にクリックを!

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東京オリンピック一考

東京オリンピックを歓迎する 日本と首都再生の好機 首都高速の改修で日本橋に大空を取り戻せ 2020年のオリンピック東京開催にあたって安倍首相のプレゼンティションに様々な評価と批判がマスコミを賑わしている。 このなかでは汚染水垂れ流しなど、福島第一原発の事故処理が収束できていない状況下でオリンピックの開催資格があるか否かが取り沙汰されている。また、開催に向けた都市作りとインフラの改修が具体案として挙げられている。 【オリンピック開催と原発事故を混同するな】 安倍首相は汚染水の自然界流出について、「状況はコントロールされている」「港湾内で完全にブロックされている」とIOC総会で堂々と言い切った。現場を知っている側からすれば、安倍首相の演説はよくもまあ、あれだけ白々しく“嘘”をつくものであり、地元の漁民や農家の立腹は激しい。聞く方のIOC委員も事情に疎いのかどうか知らないが、“嘘”を知っていて東京開催に投票したのではと勘ぐってしまいたくなる。 事実を覆い隠した嘘は嘘で糾弾しなければならない。しかし、福島第一事故の可及的速やかな収束はオリンピックの開催とは関係なく、国家が取り組む喫緊の最重要課題であることには変わりない。 【国際公約を発した安倍首相】 「事物は一定の条件で対立する側面へ転化する」 これは矛盾論で言う「対立面の統一」という。 安倍首相の演説を矛盾論の観点から捉えれば、IOC総会で発言したことによって、彼の嘘が世界では“真実”に転化した。放射能汚染など、福島第一原発事故は「安全・安心」であると真実を世界に発信したのである。これは日本人を相手にした選挙公約ではなく歴とした国際公約そのものである。 「安全・安心」という“嘘”に安倍首相はこれから拘束・縛られる。我々は安倍首相を拘束・縛って、「安全・安心」だとするその“嘘”を実現させなければならない。 7年後の開催に向かって、演説での公約に安倍首相と日本は縛られ、その公約を実現しなければならない国際的使命・義務を担った。アルゼンチンで発した国際公約が、7年後の2020年に東京で検証される。もっとも、安倍政権がその時に健在かどうかは知る由もないが。 【首都機能再生の好機】 一方、首都機能と相容れなくなった前近代的なインフラは、長年議論のみの終始で改修は着手の目途すら立てられないでいる。例としてあげれば、遺跡のような首都高速の改修、日本橋を覆う醜悪な首都高の撤去、羽田空港の国際化、電柱の地下埋設などなどだ。今回のオリンピック開催はそれらに着手するまたとない契機となる。 大地震などで東京が灰燼と化すようなことでもなければ、首都のインフラを整備する機会はもうないだろう。7年後の東京オリンピックは絶好の機会である。その機会に、それらのインフラ改修が成し遂げられれば、途轍もない国力のパワーアップに直結するのは疑いない。 好機を好機のまま眺め見過ごすのか、好機を首都再生と日本の活力アップへ飛躍させるのかは、偏に日本民族の総力にかかっている。 【日本橋に大空を取り戻せ】 歌川広重は『東海道五十三次』の江戸出立で旅の開始に日本橋を描いた。この日本橋は広く海外に、日本の顔としてのイメージを定着させた。オリンピックで東京に訪れた海外の人らに、「日本橋は何処に?」と聞かれたら返事のしようがない。今の日本橋は首都高の古びたコンクリートが覆い被さり、暗渠と化している。日本の恥をさらしているようなもので、歌川広重は泣いているだろう。今回、その恥を撤去するまたとない機会が訪れた。それは東京オリンピックである。 世界に知られた、在りし日の日本橋 (歌川広重『東海道五十三次(日本橋)』) ↓ 東京の恥をさらす今日の日本橋 (写真転載:サイト「日本橋川・亀島川・隅田川の徒歩と舟の旅」より)   ←絶滅を免れた日本人を一人でも増やす為にクリックを!

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釈然としない賛美と“英雄論”

吉田昌郎(元福島第1原発所長)の死に思う 何の解決にもならない吉田元所長の賛美と“英雄論” 福島第1原発の元所長だった吉田昌郎氏がガン治療の効およばず亡くなった。7月9日没、享年58才。 東電が執り仕切った葬儀などにあたって、「電力マンの誇り」(読売新聞)「この国を救った」(週刊現代)など、多くの賛美と“英雄論”が語られている。 事故の収束に力を尽くした東電社員の死に対し、哀悼の意を示すものである。その上で、これら吉田元所長への賛美と“英雄論”に何か釈然とせず、腑に落ちないものがあり、それが思考の中で消化不良を起こしているのである。 吉田昌郎氏は福島第1原発の元所長であり、且つ東京電力株式会社の執行役員も兼ねていた。福島第1原発には6基の原子炉がある。事故があれば、日本を壊滅できるのが福島第1原発だ。従って、所長には相当の権限が与えられ、また有していた。 この原子炉を軍艦に例えれば、吉田元所長は6隻の軍艦を束ねる艦隊司令に相当する。艦と運命を共にする命をうけている。艦隊司令はいわば職業軍人であり、東電に徴兵されたのではない。あらゆる敵の襲撃に備え、艦の安全と乗組員の生命を守るために、艦隊司令には、これらの事態に対応する能力が求められる。艦隊司令とは能力に対するステータスであって、形式的な名誉職ではない。艦艇一隻の沈没で日本は沈まないが、福島第1原発では1基の原子炉爆発で日本を沈めることが出来る。所長たるやその任務、使命は途轍もなく重いし、有する権限もそれに相当する。 この観点から、福島第1事故と吉田元所長の対応を考えてみたい。 水素爆発の一瞬、海に浮かぶ福島第1原発に魚雷が命中したような光景だ (福島第1原発3号機 平成23年3月12日) 平成23年3月11日、津波の襲来で福島第1は全電源喪失、線量増加、注水不能、水素爆発などなど…、最悪の事態に遭遇した。そして、吉田元所長を始め現場の作業員らは死をも覚悟し、懸命の事故処理にあたった。危機的状況でベストを尽くした業績を否定するものではないが、プロとして当然の職務を遂行したまでのことであり、それ自体が特別な賞賛に値するわけではないだろう。賞賛されるのは、海水の注入など、最悪の事態という局面における対応ではなかったのか。それでもなお、原子炉はメルトダウンを免れなかった。危険レベルの設定は別として、最悪の事態を招いたことに変わりはない。 津波を敵の魚雷攻撃だとしよう。この魚雷攻撃に24時間、365日に亘って備えるのが艦隊司令である吉田元所長の任務であった。言うまでもなく、福島第1原発は海に面している。つまり、海に浮かんでいると言って良い。何時、魚雷の襲撃を受けても不思議ではない。仮に魚雷攻撃の被害を受けたとしても、損傷のレベルに応じて対応する備えがあって然るべきだ。 残念ながら、“福島第1艦隊”は1撃の魚雷攻撃で壊滅した。全電源喪失、線量増加、注水不能、水素爆発などなど、さらにあれもない、これも不足のお手上げ状態。津波という魚雷攻撃が、艦隊司令には全くの「想定外」だった。早い話が備えがなかったのである。 今さら言うまでもないが、福島第1の事故は未曾有の惨事を呈し、その後の事故処理は進展をも見せないまま未だ収束していない。それどころか、放射能汚染水は垂れ流しのまま打つ手立てすらない。メルトダウンした原子炉からは高濃度の放射性物質が自然界へ放出され続けている。これらは日々刻々、眼前に呈する惨状である。これは他の誰でもない、吉田元所長の下で起きた事故だった。軍事作戦ならば、吉田元所長は艦隊司令として敗軍の将といえる。その敗軍の将をどうして賛美し、英雄視できようか。 この眼前に呈する惨状には、事故を招いた責任者がいなければならない。未曾有の惨事を引き起こした事故に責任者が誰もおらず、しかし“英雄”は存在する。これも不可解極まりない話である。 死という事実に、人は誰しも畏敬の念に服してしまう。しかし、それを逆手に取った東電による吉田所長への賛美と“英雄論”に左右されては、所長本来の使命並びに任務のあり方がぼかされ、電力利権集団に物事の本質が歪められてしまう。 何もことさら、吉田元所長を敬う世論に逆らう訳ではない。しかし、彼の死を賛美し、英雄視したとしても「汚染水レベル3」などの危機的状況を打開する上では何の解決にもならない。 【参考】 ①声明文「『警察官の手本』という不可解-鉄道自殺は犯罪である-」  http://shukenkaifuku.com/past/shuchou/19_2_14.htm ②『吉田元所長、お別れの会』  http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130823-OYT1T00905.htm ③吉田元所長、お別れの会  東電・吉田昌郎(元福島第1原発所長)さんへのレクイエム  門田隆将  http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36525 ▼写真提供:脱原発デモカメラマン・秋山理央氏  ねばり強く継続する「8・27右から考える脱原発デモアフター5in銀座(vol.22)」 (8月27日、有楽町マリオン前) 関電東京支店に向かって「大飯原発の再稼働を止めろ!」 (同日、関西電力・東京支店前) 美しい山河を守る活動は政治思想の違いを越えた最大の愛国運動だ (同日、銀座通りにて)   ←絶滅を免れた日本人を一人でも増やす為にクリックを!

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魔法使いの弟子と東京電力(福島第一汚染水)

東京電力とは魔法使いの弟子 もう誰も止められない放射能汚染水 「魔法使いの弟子」 映画『ファンタジア』(1940) より 東京電力福島第一原発から漏れ出す放射能汚染水の流出が止まらない。原子力規制委員会は危険評価尺度を「レベル3」(重大な異常現象)に相当すると発表した。海洋汚染など事態は深刻を極めているが、流出を止める手だては全くない。 一日に発生する放射能汚染水は約400トンとされている。小学校などの公共施設にある25㍍プールで、その水量が約500トンであるから、毎日、プール一つが作られている計算となる。単純な考えでも、このまま行ったら福島第一原発の敷地が汚染水プールで満杯になり、福島県全体がプールだらけになってしまう。その先一体どうすればいいか、誰もその答えを出すことが出来ないでいる。 【参考】 『汚染水、打つ手なし 東電、説明一変「120リットル」 →「300トン」 福島第一』(2013年8月21日)  http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201308200568.html 『福島第1の汚染水漏れ、8000万ベクレルの超高濃度』 (2013年8月20日)  http://www.asahi.com/business/reuters/RTR201308200091.html フランスの作曲家にポール・デュカスがいる。彼の作品の交響詩『魔法使いの弟子』は音楽の教材にも使用されている。ディズニー映画「ファンタジア」にも登場するので、幅広く知られている曲である。 交響詩『魔法使いの弟子』ほど、東京電力福島第一原発から漏れ出す放射能汚染水に良く当てはまる実例はない。 楽曲の解説は省くとして、交響詩は譜面で筋を語るがその物語とは ↓ 魔法使いの弟子が先生から、留守中の水くみを命じられた。怠け者の弟子が先生の外出を良いことに、うろ覚えの呪文で「ほうき」に魔法をかけて、水くみを命ずる。弟子はこれは楽だといい気になっていたが、魔法を解くことが出来ず、桶が一杯になって溢れだしても「ほうき」は水くみを止めない。 あわてた弟子が斧で「ほうき」を真っぷたつに割ると、それぞれのほうきがまた水汲みを始めていく、それもさらに急ピッチで、家中が水浸しになって手に負えない。そこへ先生が帰宅し、魔法を解いてようやく解決する。 【The Sorcerer’s Apprentice [HD] (VHS Version)】 http://www.youtube.com/watch?v=jSTWy25hRiI ここに登場する「魔法使いの弟子」こそ、正しく東京電力に他ならない。さらに、電源三法という税金で原発を推進してきた自民党と電力利権分配集団もそうだ。いい気になって、思い上がったうろ覚えの「安全」という呪文で原発を推進してきた挙げ句、事故を起こして、その事故を収束する手だてすらない。東京電力に高濃度の放射能汚染水を止める手段、呪文がないのだ。 非常事態宣言を! 無限大に林立していく汚染水タンク、誰もこれを止めることが出来ない 無間地獄の汚染水くみ取り、その間に進行する海洋への流出、福島が、日本中が放射能汚染水で水浸しになっても誰もこれを止められない。汚染水の流出を止めるのは、「魔法使いの先生」しかいない。 非常事態宣言を出して然るべき危機的状況にある今の日本。高濃度の放射能汚染水が海洋へ垂れ流されているのは現実、これを「風評被害」などと誤魔化し、原発の即時稼働を叫んで止まない保守派が未だに存在する。 ここは是非とも櫻井よしこ女史に、ご登場願いたいものである。彼女は「日本の原発技術は優秀」であるとして原発推進の意見広告を出した実績がある。その世界に誇るべき「技術」で直ちに放射能汚染水の発生と自然界への流出を止めて頂きたい。このままでは、日本が海洋汚染国家の汚名を貼り付けられてしまうのは必定だ。 ※参考 【櫻井よしこ女史の「意見広告」】  http://nipponism.net/wordpress/?p=5938 【阿Qも絶賛! 櫻井よしこ女史の精神的勝利法】  http://nipponism.net/wordpress/?p=444 8・27右から考える脱原発デモアフター5in銀座(vol.22) … 続きを読む

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【シンポ】原発の是非は知識より見識で

論争とは事実を挙げて道理を説くことである  「とんでもない高レベルの廃棄物が大量に発生し、第一原発の事故処理は 未知の領域 に入る。どこに、どうやって、誰が保管するか何も決まっていない」 (毎日 6月16日) 左イメージ:仏原子力メーカー  「アレバ」の汚染水処理システム  毎日新聞が伝えた経済産業省資源エネルギー庁幹部のコメントである。何に対してのコメントか。福島第一原発で汚染水浄化処理システム(仏メーカー・アレバ社)の全体試運転に向けてである。  放射能の汚泥が年末までに約二千立方㍍(ドラム缶で一万本)が発生する。加えて濃度は一立方㌢あたり一億ベクレルもの高レベル、他にセシウムを吸収し終えた容器(高さ二・三㍍)も一日二~四本発生する。  これを指して経産省の幹部は「未知の領域」とコメントした。しかしながら、この試運転さえもトラブル続きで、18日現在いまだ再開のメドは立っていない。  福島原発の事故は、震災直後において既にメルトダウンしていた。最初から最悪の事態が、今現在も進行している。汚染水の処理を含めて事故発生後4ヶ月を過ぎようとしているが、収束の見通しすら立っていない。  「未知の領域」とは、人類が初めて経験する領域へと入ることを言う。我々は良きに付け悪しきに付け、原発事故の対処で歴史的な事態に遭遇している。   こうした情勢を踏まえて主権回復を目指す会は、「原発の是非を問う これからのエネルギーを考える」と題したシンポジウムを開催した。  討論の内容は録画で収録されており、これに対する論評をこの度は差し控えることにする。各自が冷静に判断するべきであろう。  司会で心懸けたことは偏らないのはもちろんだが、「原発の是非を巡っては保守・愛国陣営の中にも推進、反対など様々な立場がある。意見の相違を有意義な討論にするためには、それ以前に一人の日本人として日の丸を愛し、日本民族であるという自覚であって、そこから逸脱してはならない」との一致点である。  論争とは、論を争うのであって感情を争うのではない。論とは事実を挙げて道理を説くことである。争うのは単なる知識の羅列ではなく、得た知識から物事の本質を見抜く見識である。これ見よがしの知識ではなく、見識を争うのである。  この作法から逸脱しなければ、議論高じて口角泡を飛ばしたところで、決して感情を害して人格を傷つけ合うことなどない。  司会者として、登壇者それぞれの見解を集約した上で 1 コスト 2 代替エネルギー 3 環境 4 安全保障 5 利権  以上の5点に焦点絞り、シンポを進めたが時間の制限で「利権」にまでたどり着けなかった。  シンポでは各自の見解の相違が浮き彫りとなったが、相違についての深い議論までは行けなかった。しかし、双方・各自の認識の相違などが鮮明となった。  よって第二、第三回目のシンポジウムの開催が必要と思った。 【シンポジウム】原発の是非を問う これからのエネルギーを考える 6・10 文京区民センター|参考:http://nipponism.net/wordpress/?p=1412 (↓ 画像:クリックで拡大) 原発推進から、脱原発、反原発に至るまで、様々な見解を持つ登壇者が一堂に会した 愛国、保守運動において双方が議論を闘わすことは滅多にない シンポジウム主催者として司会を担当 永井清之氏(原発推進派:最年長68歳 京都大工学部卒) 電力料金の大幅上昇による国内産業への打撃、石油価格の高騰、核関連兵器への転用が閉ざされる可能性等々を勘案し、原子力に代わる動力源は無いと考える。停電そのものは大して怖くない。戦後20年~25年くらいまで停電は日本全国で殆ど毎日。それでも日本人はパニックにも陥らず、晩飯を早く済ませるとかロウソクを買い込むなどして対策。経済と安全保障の観点から推進します。原子力に代わる動力源はなく、損得で言えばこれを否定すると電気料金が大幅アップする。 八木康洋氏(原発維持/推進派:在特会副会長であるが個人の資格で登壇) 原発は過去も現在も将来も安全。悪いのは菅政権。東電の対応は基本的に間違っていない。安全保障の観点から、原発と同時に代替エネルギーも推進すべきと考える。原発は今もこれからも安全である。原発爆発は事故ではなく事件であり、悪いのは菅直人首相はじめ民主党政権である。反原発デモは極左だとして、在特会の対抗行動を陣頭指揮してきた。 … 続きを読む

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