タグ別アーカイブ: 12回も「河野談話」の踏襲を明言した安倍晋三

【街宣告知】 拉致被害者の救済を他国に委ねた愚を糾す!
(長野聖火シナ人暴乱10周年 街宣報告あり)

【自民党本部前 定例街宣】 拉致被害者の救済を他国に委ねた愚を糾す! 日本の頭越しに行われる米朝会談、「日米同盟の強化」(安倍首相)なるシロモノが如何に実体のない空虚に満ちた欺瞞かを明らかにした。北朝鮮に拉致された同胞の救出を、世界最大の人権蹂躙国家(シナ)と「日米地位協定」で日本民族を最大限に差別する米国に委ねる体たらくに愕然とする。国家の尊厳は一体何処に!  ※10日の豪雨で延期した街宣は16日(水)に変更となりました↓  【日時】平成30年5月16日(水) 12:00集合・開始  【場所】自民党本部前  【主催】主権回復を目指す会、日本未来の会、「河野談話」白紙撤回を求める市民の会  【連絡】西村(090-2756-8794) 忘れるな!シナ人による 長野聖火リレー暴乱10周年 平成30年4月26日 神保町交差点 (↓ 画像クリック拡大) 歴史に銘記して忘れてはならないのが、シナ人の長野聖火リレー暴乱だ。 素手のシナ人留学生が人民解放軍の指揮の下で長野市を制圧したのだ。 日本人はこの屈辱を忘れるな!(平成30年4月26日 神保町交差点) 安倍首相は日中会談でこの人権問題こそシナに突きつけるべきだ(同) 【動画】 忘れるな!シナ人の長野聖火リレー暴乱10周年(平成30年4月26日 神保町交差点) https://www.youtube.com/watch?v=s5rvYkqPIgs ←絶滅を免れた日本人を一人でも増やす為にクリックを! ◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』  (酒井信彦 日新報道)  著者・酒井信彦が朝日新聞に踊らされる日本人の精神構造を解く。

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忘れるな!6年前 自民党主催「主権回復記念式典」のまやかし

忘れるな!6年前、自民党主催の 「主権回復記念式典」のまやかしを 「主権回復記念式典」の検証 4月28日は「国恥」の日であり、主権回復「祈念日」が相応しい 【絶えて久しい4月28日の「主権回復記念日」】 自民党や保守派が大々的に行ってきたもので、絶えて久しいイベントがある。毎年4月28日に行っていた「主権回復記念日国民集会」という行事がそれである。 これは昭和26年の秋に、サンフランシスコ講和条約が調印され、翌年の27年の4月28日にそれが発効することによって、連合軍による占領が終了し、日本が独立を回復したということによる。 それが、今から6年前の平成24年4月28日、自民党が憲政会館で主催した「主権回復記念式典」を最後にそれっきりとなっている。 「主権回復を目指す会」は、文字通り現在の日本には主権が存在しないとの立場であるから、この政府主催の式典に反対の一水会や統一戦線義勇軍、大悲会、野村秋介思想研究会と共に新橋を基点にしたデモ行進(平成24年4月28日)をおこなった。 この時、各団体ならびに幾つかの民族派はそれぞれの観点から議員会館、首相官邸前で抗議を行った。式典に天皇陛下をお招きするという政治利用が物議を醸し出し、沖縄県民を始めとして猛烈な抗議を引き起こした。そのせいだろう、自民党はその後、今に至るまで4月28日の「主権回復の日」をスルーパスに徹している。 ※参考:「主権回復式典」の中止を!(主権回復を目指す会)     http://nipponism.net/wordpress/?p=21917 【紛糾と反発のなかで強行された式典】 陛下がご臨席される憲政会館での式典を前にして、主権回復を目指す会は党本部前で対米従属を放置したままの4月28日は主権回復の「祈念日」か、でなければ「国恥記念日」が相応しいとの街宣を展開中であった。一水会の木村三浩代表も同じく、議員会館前でハンストの抗議行動を展開していた。 沖縄県を始め何と21の県知事が政府主催の同式典を欠席した。これだけでも式典は体を成していなかったのだ。さらに民主党の海江田万里代表、公明党の山口那津男代表は出席したが、日本維新の会、みんなの党、社民党、共産党などの党首は欠席した。特に沖縄では、県民を挙げて式典への抗議集会までが行われた。 国民の総意を体現し、国家の象徴たる天皇陛下のご臨席を仰ぐにあたって、これほどの紛糾を伴い且つ国民の反発を伴った式典はなかった。取りわけ、沖縄県に対する思いの厚い天皇陛下におかれて、そのご心中たるや如何ばかりか。そうしたなかで、自民党は式典を強行したのである。 その何よりの証が、ご臨席された天皇、皇后両陛下の表情に笑みの欠片さえ窺えなかった。それは8月15日、日本武道館で開催される「戦没者追悼式典」にご出席される際の表情そのものであった。天皇陛下にとって、4月28日は主権を喪失したままの日本を憂える「追悼式典」だったに違いない。その苦渋に満ちた表情に、臣民として心を痛めずにはおられない。 【天皇陛下に「万歳」を浴びせた蛮行】 式典会場では、安倍首相らが「万歳」を唱和した際、天皇陛下のお顔は堅く緊張され、皇后陛下におかれては終始うつむかれたままであられた。天皇陛下からはお言葉のお一つもない異例の式典だった。 お招きした会場は憲政記念館という極めて狭い会場、顔と顔を突き合わせる至近距離から、陛下に対する「万歳」は唱和などではなく、罵声にしか響かない。想像力を欠く、何という不敬を働く安倍政権と自民党議員たち、保守派であろうか。 彼らの不敬は、不敬の次元を越えている。天皇陛下に対して蛮行を働いたのである。万死に値する所業だ。何処まで愚かを演ずれば気が済むのか、自民党と保守派は恥を知れ! 終始俯かれたままの皇后陛下をよそに、独りよがりの「万歳」に興ずる安倍政権 (2013/04/28 憲政記念館) そこで目についたのが自民党のなかでも愛国保守を標榜する参列者だ。山谷えり子(参議院議員)、 西田昌司(参議院議員)、小池百合子(衆議院議員)、木内実(衆議院議員)、高市早苗(衆議院議員)、平沼赳夫(衆議院議員)、稲田朋美(衆議院議員)、西村眞悟(参議院議員)の各議員らだった。 安倍政権はこの「主権回復式典」の胡散臭さを十分認識した上で、同式典を権威付けさせる為に天皇陛下を政治利用したのである。歴代、これほど天皇陛下に不敬を働いた政権は安倍政権をおいて他にない。 ※参考:天皇陛下に「万歳」を“浴びせた”不敬!     http://nipponism.net/wordpress/?p=22244 【保守派が叫んだ「民族左翼」とは?】 しかも、自民党とチャンネル桜などの保守派は憲政会館前で、天皇陛下のご心中に配慮するどころか、「万歳」まで叫んで”奉迎”した。ああ、何たる想像力の欠如か。ただただ嘆息するしかない。このチャンネル桜について言えば、同チャンネル代表の水島総氏が放送で、4月28日の「祝日化」に反対する我々を指して「民族左翼」という造語を発したことがあった。 【水島総】戦後レジーム打破!尖閣防衛・東北復興・主権回復[桜H24/4/23]      http://www.youtube.com/watch?v=0cLVlwfDv2w 内容は水島総氏による主権回復記念日の「祝日化」に関しての見解だ。同氏は自民党本部で開かれる「祝日化」の集会に反対する連中と称して「民族左翼」なる造語を口にし、「インターネットを通じて妨害、邪魔しようとする連中を許さない」などと語っていた。 連中とは何処の誰かが不明、「妨害、邪魔」並びに「許さない」にも具体性が皆無であるが、自民党本部前で「主権回復記念日」を批判街宣していたのは弊会ばかりであった。「民族左翼」とは我々のことだろう。評論家の井尻千男氏らも隣に臨席して、「妨害、邪魔しようとする連中を許さない」との言辞に相づちを打っていた。 「事実を挙げて、道理を説く」ことを行動の指針とする弊会としては、我々の言論・主張におけるどの部分を以って「民族左翼」と称されたのか、そもそも「民族左翼」の定義とは何であるのか、疑念を抱かざるを得なかった。 故に、「主権回復記念日国民集会実行委員会」の代表者である井尻千男氏には公開質問状(平成25年4月1日)を送付したが、梨のつぶてのまま無視された。その後、同氏は他界されたので回答は得られないままである。しかし、水島総氏にはその説明責任は未だ残されている。 【なぜ?反対するのか「主権回復記念日」】 我々は主権回復を目指す会はこの4月28日を祝日化する動きが明確になった平成20年から、自民党本部前で定期的に反対運動を行っていた。 「わが国は昭和27年4月28日をもって主権を回復したがそれは形式的なもので、講和条約締結と同時に発効した『日米安全保障条約』とそれを補完する『日米地位協定』で実質的な国家主権を喪失したまま今日を迎えている」という趣旨である。 … 続きを読む

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平成30年4月行動予定
(「第85回 自民党大会」抗議街宣報告あり)

【平成30年 4月行動予定】 ①【定例街頭演説会】檄!小異を捨て大同に  「日米地位協定」の全面改定を 何が日米同盟だ!日本への鉄鋼関税を考える   【日時】平成30年4月1日(日)13:30時集合・開始   【場所】有楽町マリオン前   【主催】主権回復を目指す会 一水会 対米自立実行委員会       基地問題を考える愛国者連絡会 日本未来の会   【連絡】西村(090-2756-8794) ②【自民党本部前 定例街宣】自民党に物申す! 慰安婦像に根拠を与えた「日韓合意」を破棄せよ!!   【日時】平成30年4月12日(木) 12:00集合・開始   【場所】自民党本部前   【主催】主権回復を目指す会、日本未来の会、「河野談話」白紙撤回を求める市民の会   【連絡】西村(090-2756-8794) ③ 祝!『サンゴ記念日』29周年!「捏造も良いねと朝日が言ったから4月20日はサンゴ記念日」   【日時】平成30年4月20日(金) 12:00集合・開始   【場所】朝日新聞 東京本社前 東京都中央区築地5-3-2      http://www.asahi.com/shimbun/kengaku/access-tokyo_pop.html   【主催】主権回復を目指す会、日本未来の会、「河野談話」白紙撤回を求める市民の会   【連絡】西村(090-2756-8794) ④ 忘れるな!シナ人による長野聖火リレー暴乱10周年   【日時】平成30年4月26日(木)12:00集合・開始   【場所】神保町交差点   【主催】主権回復を目指す会、日本未来の会   【連絡】西村(090-2756-8794) ⑤「主権回復記念日」を考えるシンポジウム 4月28日の「主権回復記念日」の意義とは  政府・自民党主催の「主権回復記念式典」を検証する   【日時】平成30年4月28日(土)     受付17:30〜 開始18:00〜終了予定時刻21:00   【場所】文京シビックセンター(会議室1) … 続きを読む

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皇室の終焉に向かう「退位特例法」

皇室の終焉に向かう「退位特例法」 戦前は軍部、戦後は米国(GHQ) 現在はNHKと朝日新聞が天皇の権威を利用 【感情という「世論」が決める国事】 酒井信彦先生(主権回復を目指す会顧問)の論考を当ブログに、『立憲主義を否定された天皇陛下と勅命に屈服した総理大臣』のタイトルで掲載しているが、「不敬云々」などを含めて反応が皆無である。 酒井先生の論考の骨子は単純明快で幼子にでも分かる論理である。天皇が極めて国民的議論を来す憲法という政治問題に、簡単に触れられる事実を挙げている。つまり、立憲国家としての象徴であられる天皇が政治問題にコミットされる行為である。酒井先生は天皇陛下の逸脱行為、陛下自らの憲法違反を指摘した。 さらに退位の問題についてだが、朝日新聞とNHKの世論操作による経緯を明らかにして、「今回の退位問題は、世論調査の結果によって決められた」との結論を事実を挙げて正確に述べている。それはご高齢を押して国務に励まれる天皇陛下に対する「お気の毒」とか「お労(いたわ)しい」という感情である。 「感情」という世論でもって一代限りの、その場しのぎの「特例法」が制定された。常日頃、護憲を声高く叫ぶ陣営はこの違憲行為を糾さない。その節操の無さに呆れ果てる。 【反天皇陣営は大喜び】 世論や感情で天皇陛下の地位などが「特例法」で決定されるとするならば一体どうなるのか、シュミレーションしてみると良い。 朝日新聞とNHKが大々的に、「時代の趨勢に天皇陛下の存在はそぐわない」との世論操作を継続し、その結果が今回の退位と同様、世論(感情)が皇室の存在を否定するのであれば、憲法筆頭に記される天皇条項の変更さえ可能となる。この度の「特例法」を黙認すればかくなる事態は十分可能なのである。天皇陛下のお言葉とマスコミの世論操作で、いとも簡単に国事が決定される。正しく、「立憲主義の否定」そのものではないか。 さらに敷衍(ふえん)すれば、朝日新聞とNHKが「天皇のお言葉」を利用、「葵の御紋」として徹底的に駆使したなら、保守派や右の陣営の意図をも簡単に沈黙させ、“制圧”できる。天皇陛下のお言葉としてNHK並びに朝日新聞が、「時代の趨勢に天皇陛下の存在はそぐわない」との世路操作で、皇室の存在そのものを廃止できるのである。酒井先生は「特例法」の事態を取り上げ、「皇室の終焉に向かって進行」と述べているが、終焉とは言うまでもなく「廃止」であり、反天皇陣営は大喜びだろう。 【軍部、米国(GHQ)、NHKと朝日新聞が利用する天皇の権威】 これら事態の推移に関して保守派や右の陣営から反応がほとんど皆無、若しくは弱い。女系、男系の皇統を巡る問題に関しては、取り分け保守派は不敬まがいの言論を展開した事実がある(※下記参考)。その彼らが今回は、ほぼ沈黙に徹しているのも摩訶不思議である。 反天皇を口にする護憲陣営が、天皇陛下の憲法(擁護)発言を錦の御旗にして、なぜ護憲運動を展開しないのかが不思議である。また、保守派並びに右の陣営が、天皇の「お言葉」を共産党など左翼陣営から「葵の御紋」として示されたら、一体どのような対応を取るのか。天皇のお言葉として、ただ唯々諾々(いいだくだく)と受け入れ、沈黙に徹するのか。 戦前は軍部が、戦後は米国(GHQ)が、今はNHKと朝日新聞などマスコミが天皇の「お言葉」なる権威を最大限に利用していると言っても良い。 ※参考:「小坂英二議員の不敬を糾す」     http://nipponism.net/wordpress/?p=8636 「種馬」なる卑猥な言葉を使い始めたのは評論家の故・渡部昇一であり、 下記は5年前にさかのぼる発言記録である。 【平成18年9月30日 「悠仁親王殿下のご誕生をお祝いする集い」(日比谷公会堂)】 当日、特別提言として登壇した上智大学名誉教授の渡部昇一は、「子供が生まれるのは種と畑なんです。種はどこにまいてもその実がなりますけど、畑は何が生えるかわからないんですね。だから日本は“種”を尊重して来た」 【臣民として痛憤の極み】 「権力と権威の分離・併存こそ、シナ・朝鮮と異なる我が国の歴史の特徴であり、我が国の国体に他ならない。天皇陛下は自ら、この日本の国体を大きく毀損されたのである」 (酒井信彦「天皇陛下は、日本の国体を毀損された」    『月刊日本』2017年8月号 羅針盤 2017年7月22日) 権力と権威の分離・併存こそ我が国体であり、その国体を具現しているのが天皇、日本が世界に誇る政治・文化の精華に他ならない。その国体を、この度は陛下ご自身で破壊された。臣民として痛憤の極みである。 【過去にさかのぼる天皇陛下と皇太子殿下の憲法“擁護”発言】 以下は天皇陛下並びに御皇室が憲法(擁護)に触れた際の御発言である。(憲法に触れた)天皇陛下と皇后陛下の誕生日の会見は、全文が宮内庁のホームページにアップされている。 −天皇陛下お誕生日に際し(平成25年) 天皇陛下の記者会見− http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/kaiken-h25e.html ◆「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を守るべき大切なものとして日本国憲法を作り、さまざまな改革をおこなって、今日の日本を築きました」 −皇后陛下のお誕生日に際し(平成25年)」宮内記者会の質問に対する文章ご回答− http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/gokaito-h25sk.html ◆「5月の憲法記念日をはさみ、今年(平成25年)は憲法をめぐり、例年に増して盛んな議論が取り交わされていたように感じます。主に新聞紙上でこうした議論に触れながら、かって、あきる野市の五日市を訪れた時、郷土館で見せていただいた「五日市憲法草案」のことをしきりに思い出しておりました」 −皇太子さま55歳 記者会見全文 2015年2月23日 朝日新聞− https://www.asahi.com/articles/ASH2L5VB7H2LUTIL03Y.html ◆「わが国は、戦争の惨禍を経て、戦後、日本国憲法を基礎として築き上げられ、平和と繁栄を享受しています。本年が日本の発展の礎を築いた人々の労苦に深く思いを致し、平和の尊さを心に刻み、平和への思いを新たにする機会になればと思います」 ←絶滅を免れた日本人を一人でも増やす為にクリックを! ◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』 … 続きを読む

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立憲主義を否定された天皇陛下と勅命に屈服した総理大臣

立憲主義を否定された天皇陛下と勅命に屈服した総理大臣 (酒井信彦・元東大史料編纂所教授) 『月刊日本』2018年1月号 酒井信彦の偽善主義を斬る 2017年12月22日 http://sakainobuhiko.com/2017/12/post-315.html ※なお、見出し小見出しは主権回復を目指す会による。 『月刊日本』の題は「勅命に屈服した総理大臣」です。 【天皇陛下が否定された立憲主義】 12月1日に皇室会議が開催されて、天皇陛下の退位が平成31年4月30日で、翌5月1日が新天皇即位・改元という国家の重大事が、事実上決定した。翌12月2日の各紙朝刊には、大々的に報じられた。 それらの記事を目にして改めて思わされたことは、「退位の意向をにじませた、昨年8月のお言葉」という表現の空々しさである。意向をにじませたどころか、退位を求められたのであり、しかも期限まで限って要求されたわけであるから、これは明らかな勅命に他ならない。 これは疑問の余地のない皇室典範および憲法に対する違反であって、すなわち立憲主義なるものは、真っ向から天皇陛下によって否定されたわけである。ところが立憲主義を名目として、安保法制に大反対していた人々は、それを簡単に容認してしまった。かえって異論を唱えたのは、いわゆる保守の人々であった。つまり安保法制に反対して人々の唱えた立憲主義は、本気でなかったことが、見事に証明されてしまった。 【一代限り退位の経緯】 とこれで退位・即位が決定してみると、いままでぼやかされていた、この件を巡る経緯がようやく明確に指摘されるようになった。産経の2日朝刊一面の見出しには、「官邸と皇室・宮内庁 静かなる攻防」とあり、「攻防」なるものを、比較的地味に解説している。さらに同日の朝日の「象徴天皇のあり方 深まらぬ議論」という記事では、それをもっとあからさまに説明している。 曰く「天皇陛下が80歳を区切りに退位したいと打ち明けたのは、2010年7月22日夜。宮内庁長官や侍従長、参与らが集まる参与会議の場だった。(中略)しかしその意向が官邸にもたらされたのは、参与会議から5年も経った15年秋。安倍政権は退位に強い難色を示し、公務の縮小や皇太子さまが国事行為を代行する摂政を置くなどの回避策を探った」。 続けて「そうした中、昨年7月のNHK報道をきっかけに天皇陛下の退位の意向が明らかになると、国民の支持が一気に広がった。天皇陛下は翌月の『おことば』で、政権が検討した公務の縮小と摂政を否定。朝日新聞の世論調査では退位賛成が91%に達した。首相周辺は『天皇に弓を引く政権だとなれば内閣が倒れかねない』と漏らし、一代限りで退位を認める特例法整備へ動かざるを得なくなった」。 【主権在民ではなく天皇主権】 同じ2日の朝日のオピニオン欄の「天皇と政治」というインタビュー記事の中で、有識者会議の座長代理を務めた御厨貴は、その立場で分かったのは「今回のプロセスを通じて、官邸と宮内庁が一貫して熾烈なたたかいを続けていた、ということでした。それは極めて政治的なバトルでした」と言っている。しかし、「攻防」と言い「たたかい」と言い、「バトル」と言い、それは官邸と宮内庁の間で展開されたというより、安倍首相と天皇陛下の間で、展開されたものである。総理大臣が、天皇陛下の勅命に屈服したわけだから、明らかに主権在民ではなく、天皇主権であると言わざるを得ない。これは明治時代をさらに上まわる状態である。先の産経の記事には、「旧皇室典範策定時、明治天皇は譲位を可能とするよう望んだが、初代首相だった伊藤博文は一蹴した」とある。 また御厨は「メディアが大きな役割を果たしたことも今回の特徴でした。(中略)ご意向がメディアを通じて一気に広がり、事は急を要することになりました。国は国民の理解を背景に、一瀉千里に結論を出す必要が生じました」という。 【総理を屈服させた勅命を支持する朝日新聞】】 要するに今回の退位問題は、世論調査の結果によって決められたわけであり、その世論を作り出すのは、メディア以外の何ものでもない。そもそも朝日新聞は以前から、「平成流」と称して、現天皇の言動を称賛する傾向が顕著であり、朝刊に長期にわたって連載している、「てんでんこ」「皇室と震災」は、その代表的なものである。その上に朝日新聞は、安倍首相が憎らしくて仕方がないのであるから、首相と天皇のバトルにおいて、完全に天皇側に立った報道を展開したわけであり、それは絶大な成果を収めたと言えるだろう。 【加速化する皇室の終焉】 ただし今回の退位問題が、日本の将来のために幸いするとは、私はとても考えられない。天皇陛下自ら、皇室典範や憲法をないがしろにし、それが容認されているようでは、日本の歴史に大きな禍根を残したことになる。私個人としては、平成の時代になって、皇室は次第に終焉に向かって進行しているように感じていたが、今回の問題によって、それが一段と加速されたと思われる。皇室の重大事が、国民投票ですらなく、単なる世論調査で決まってしまうのなら、皇室自体の存廃問題も、世論調査の結果によって、決まってしまうことになるのであるから。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ◆参考:【退位特例法は憲法違反だ】(酒井信彦)    http://sakainobuhiko.com/2017/07/post-308.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、新聞や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に「虐日偽善に狂う朝日新聞」(日新報道)など。 ←絶滅を免れた日本人を一人でも増やす為にクリックを! ◀︎『虐日偽善に狂う朝日新聞―偏見と差別の朝日的思考と精神構造』  (酒井信彦 日新報道)  著者・酒井信彦が朝日新聞に踊らされる日本人の精神構造を解く。

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